【登頂率は?】キリマンジャロの7つの登山ルートを比較してみた

キリマンジャロ
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ポレポレ

はじめまして、ポレポレです。
当ブログでは、海外登山・日本の名峰について徹底解説します!

▶私の登山遍歴
・高校・大学は山岳部
・某登山ショップのバイト経験
・100名山は50座程度
・2023年キリマンジャロ登頂
・2024年キナバル登頂

多くの個人ブログの情報に助けられ、これまで登山を楽しんできました。このブログがきっかけで登山を始めたり、登頂確率が高まれば幸せです!

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キリマンジャロの7つの登山ルート

キリマンジャロ登山には、7つのルートがあります。

  • マラングルート
  • マチャメルート
  • ロンガイルート
  • レモショルート
  • ウンブウェルート
  • ノーザンサーキットルート
  • シラルート

それぞれのルートで、山で過ごす日数や使うキャンプ場などが異なり、メリットデメリットがあります。

どのルートにするべきかきっと悩むと思うので、この記事では海外のキリマンジャロ登山のサイト・youtubeや自分自身の経験をもとにどのルートを選ぶべきかについて解説します!

 

キリマンジャロ登山のルートは4つの観点で!

キリマンジャロ登山のルートの決め方として、下記の4つの観点があります。

  • 高地順応
  • 登山期間
  • 登山料金
  • その他特徴

高地順応

多くの人にとって、高地順応できるかが一番大事な観点になります。というのも、キリマンジャロ登山の失敗する場合の90%は高地順応不足による高山病だからです。高地順応のしやすさはかかる日数や、スタート地点の標高、コースのアップダウンによってことなります。

登山期間

登山期間は、ルートによって大きく異なります。最短なのはマラングルートを4泊5日で登るルートで、最長なのはノーザンサーキットルートを8泊9日で登るルートです。

参加する登山ツアーによって、同じテントサイトで2泊して高地順応を促すなどの違いがあります。登山期間はルートに加え、参加する登山ツアーによっても多少の違いがあります。

登山料金

登山料金は、登山日数と密接な関係があります。本当は、登山料金なんて気にせず、登りたいルートを選べれば理想ですが、現実は厳しいため「日程を短くして登山料金を抑えることと、高山病になるリスク」のトレードオフは考える必要があります。

その他特徴

最後はその他特徴です。景観や混雑状況がここに含まれます。例えば、マラングルートでは、上り下りが全く同じルートナタメ景観が他のルートより劣ったり、全体の登山者の40%がマラングルートを選択するため混雑度が高いなどの特徴があります。(実際にマラングルートを使ってみてどちらも気になりませんでしたが!)

これらの4つの観点は、独立したものではなく相互に関係しあっています。まずは、自分がキリマンジャロ登山に何を求めるのかを明確にすることをオススメします。

 

ニーズ別、オススメなルートは?

登山者によってオススメな登山ルートは異なりますが、調べた内容をもとに、対象者別にオススメな登山ルートを紹介します!

とにかく安く登りたい!

とにかく安く登りたい人にオススメなのは、マラングルートです。マラングルートは、キリマンジャロ登山で唯一4泊5日で挑戦できるルートになっています。その分デメリットとして、高地順応をしにくいという点があり、事前準備をしっかりする必要があるでしょう。

 

とにかく登頂率を上げたい!

とにかく登頂率を上げたい人にオススメなのは、ノーザンサーキットルートです。このルートのみが9日かけてキリマンジャロ登山をすることができるため、最も高地順応しやすいルートです。一方でその分費用がかさむ点はデメリットです。

 

無難なルートで登りたい!

とにかく無難なルートで登りたい人にオススメなのは、マチャメルートです。海外のキリマンジャロ登山ガイドの記事によると、キリマンジャロ登山者の41%がマチャメルートを選択しているとのことでした。マチャメルートは、素晴らしい景観を楽しみながら、高地順応しやすいルートになっています。

 

人ごみを避けたい

人込みを避けたい人にオススメなのは、ロンガイルートorレモショルートです。だいたい登山者の80%がマラングルートorマチャメルートを選択するため、この2つを避ければゆっくりキリマンジャロ登山を楽しむことができます。

 

挑戦的な登山をしたい!

海外登山になれていて挑戦的な登山をしたい人にオススメなのは、シラルートです。シラルートは、登山開始の高度が3400mと既に高いため、最初は順応するのが大変だが、その一方で、日の出日没の景色は素晴らしいという魅力があります。ウンブウェルートも同じくハードな工程となりベテラン向けですが、シラルートと違い景観的な魅力が乏しいためおすすめしません

 

私の場合

私は、とにかく安く登りたかったのでマラングルートの4泊5日で挑戦しました。このルートにして良かったと思っています。まずは何よりも最安で登頂できたこと。混雑はそれほど気にならず、上り下りで同じルートを登ることによる飽きも感じませんでした。

 

登山経験別、オススメなルートは?

それぞれのルートの高地順応・トレッキングに必要な日数・その他特徴を考慮してレベル別にオススメなルートを紹介します!なお、レベル分けに関しては、キリマンジャロ国立公園のブログをもとに書きました。

初心者向け

マラングルート、ロンガイルート、シラルートがオススメです。特に、トレッキングが初めてな人はマラングルートを選択している印象があります。同じホテルに泊まっていたバックパッカーの方2人は初登山でマラングルートを選んでいました。

中級者向け

レモショルート、マチャメルートがオススメです。もし、次機会があればマチャメルートに挑戦しようかと思っています!

ベテラン向け

ノーザンサーキットルート、ウンブウェルートがオススメです。もし、予算制限なければノーザンサーキットルートでじっくりキリマンジャロを楽しみたいです。

 

では、それぞれのルートを紹介します!

 

キリマンジャロ登山の全7つのルート

マラングルート

  • 高地順応:やや難
  • 登山期間:最短(5~6日)
  • 登山料金:最安
  • その他特徴:唯一山小屋、混む、景観△
  • 成功率:50%(4泊5日の場合)

マラングルートは最も古く人気のある観光ルートで、「コカ・コーラルート」ともいわれています。だいたい登山者の40%がマラングルートの利用をしています。

小屋で眠ることができる唯一のルートであり、最も短い日数で登ることができるため最安でのキリマンジャロ登山が可能なルートです。

一方で、まったく同じ道を上り下りするため、他のルートよりも景色はよくないと紹介されがちです。ただ、個人的には高所登山の経験がなかったため、同じルートでも全然楽しめました。

また、短い日数で登ることができるということは、高山病になるリスクもあるということです。マラングルートを選択する場合は、高山病対策を念入りにする必要があります。

 

・登山者の40%が使う安心感
・唯一小屋で泊まれる
・最短日数での挑戦が可能
・行き帰りが全く同じ
・混雑しがち
・成功率が低い

マチャメルート

  • 高地順応:順応にピッタリ
  • 登山期間:6~7日
  • 登山料金:平均的
  • その他特徴:とても美しい、若干混む
  • 成功率:85%(7日間の場合)
  • 距離:62㎞

最も人気のあるルートで、南からアプローチします。だいたい登山者の41%がマチャメルートを利用しています。(別の記事では50%と表記)

マチャメルートの魅力はバラスの良さで、素晴らしい景観を楽しみながら高地順応にも適しているルートになっています。

混雑は気にしないで、とにかく登頂確率を上げたい人にオススメのルートとなっています。

・高地順応しやすい
・風光明媚なルート
・成功率が高い
・全体の41%が使う安心感
・混雑し勝ち
・一部急登あり

ロンガイルート

  • 高地順応:平均的
  • 登山期間:6~7日
  • 登山料金:-
  • その他特徴:静か、景観△
  • 成功率:65%(5泊6日の場合)
  • 距離:79㎞

ロンガイルートはケニアの国境近くから始まる、唯一のルートです。

登山口までは長距離のドライブ(現地ツアー会社が連れて行ってくれるので問題なし)となります。登山者の6%が利用しています。

人ごみを気にせずゆっくりと自然を楽しみたい人向けのルートです。

・静かで混雑少ない
・高山の砂漠地帯が美しい
・景色は限定的
・順応にかかる時間が短い

レモショルート

  • 高地順応:とても良い
  • 登山期間:7~8日
  • 登山料金:高い
  • その他特徴:最も美しい、静か
  • 成功率:かなり高い
  • 距離:70㎞

レモショルートは最も美しく、高地順応にも適しているルートです。(海外のキリマンジャロ登山紹介動画では7つのルートの中で一番オススメと紹介されていました。)登山者の12%が利用しています。

マチャメルートも同様に、素晴らしい景観と高地順応にも適している点で人気ですが、レモショルートはあまり混んでいない点もポイント高いですね。

 

・高地順応しやすい
・最も美しい
・野生動物に会えるかも
・成功率が高い
・料金が高い
・優れた身体能力が必要

ウンブウェルート

  • 高地順応:非常に難しい
  • 登山期間:5~6日
  • 登山料金:-
  • その他特徴:静か
  • 成功率:70%
  • 距離:53㎞

一番使われていないルートで、南からのアプローチとなる。ほぼ利用している登山者はいません。

ウンブウェルートは最も急なルートであるため高地順応が難しいにもかかわらず、これといった見どころもないため、プロの登山家向けのルートとなっています。

海外のキリマンジャロ登山の解説動画でも最もオススメしないルートと紹介されていました。

上昇速度が速いため、高地順応が不十分になりがちかも。

・美しい亜熱帯の風景
・静かで混雑していない
・高地順応しにくい
・急で挑戦的な登り
・全然使われていない

 

ノーザンサーキットルート

  • 高地順応:最高
  • 登山期間:9~10日
  • 登山料金:最も高い
  • その他特徴:静か
  • 成功率:なんと98%
  • 距離:98㎞

最新のルートで、道のりと必要な日程が最も長い。ほぼ360度を見渡せる。登山者の1%が利用しています。

序盤の上り下りが厳しいが、中盤はほぼ平坦で、順応しやすいルートであるため、キリマンジャロ登山の成功確率を最大化したい人におすすめ。また、ゆっくりと自然を楽しみたい人にもおすすめ。

・高地順応しやすい
・最も長く、景色が良い
・混雑無し
・野生動物と会えるかも
・クレーターキャンプができるかも
・最も料金が高い
・利用者が少ない
・一部難所アリ

シラルート

  • 高地順応:3400m地点開始と高い
  • 登山期間:7~8日
  • 登山料金:不明
  • その他特徴:人が少ない、美しい
  • 成功率:高い
  • 距離:56㎞

レモショルートとほぼ同じで、西側からのアプローチとなります。ほぼ利用している登山者はいません。

登山開始の高度が3400mと既に高いため、最初は順応するのが大変だが、その一方で、日の出日没の景色は素晴らしいという魅力があります。

そのため、ベテラン向けのルートといえるでしょう。

・美しく変化にとんだ景色
・混雑しない
・高地順応しにくい

まとめ

いかがでしたか?

この記事では、キリマンジャロ登山の7つの登山ルートについて徹底比較してみました!