春・秋・冬別|登山用グローブおすすめ6選と本当に使える選び方

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ポレポレ

高校から登山をはじめ、8年間。
山&旅好きな彼女と、国内外へ。
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はじめに|“手”を制する者が登山を制す

登山において「手」は常に外気にさらされ、最も冷えやすく、最も酷使される部位です。
岩場のホールド、ストック操作、テント設営、バーナーの着火。グローブの機能性次第で、行動効率も安全性も大きく変わります。

特に春・秋・冬は「気温差・風・結露・雪」の影響が大きく、素手では危険なシーンも少なくありません。

登山歴8年・季節別で3種類以上のグローブを試してきた経験をもとに、「本当に登山で使える」グローブの選び方とおすすめモデルを、季節別にご紹介します。


登山用グローブの役割は“温める”だけではない

登山初心者の方は「寒いから手袋をする」と考えがちですが、登山用グローブには以下の3つの役割があります。

役割 解説
❶ 保温・体温維持 低体温症を防ぎ、特に指先の感覚を保つために重要
❷ 物理的保護 岩・枝・転倒時の衝撃から手を守る
❸ 行動効率の維持 ストック・ジッパー・スマホ・カラビナ操作がしやすいか

つまり「温かい=良いグローブ」ではないのです。
温度帯、行動時間、風雨の有無などに合わせた選択がカギになります。


季節別|登山グローブのリアルな選び方ガイド

春・秋:

行動中は汗ばむが、止まると一気に冷える“中間季”である春・秋。

  • 気温目安:5〜15℃

  • 理想素材:ソフトシェル(防風・通気)、薄手インサレーション

 ポイント

  • 通気性と速乾性が重要(特に標高の低い稜線歩きでは手汗に注意)

  • 岩稜帯なら「掌の補強あり」が◎

  • スマホ操作ができると便利(アプリ操作・写真用)


雪・風・低体温と戦う“過酷期”である冬。

  • 気温目安:-15〜5℃

  • 理想素材:ダウン・プリマロフト・GORE-TEXなど2層構造

ポイント

  • インナー+アウターの2レイヤー構成が基本(状況に応じて脱着)

  • 雪を触る場面が多い=防水性はマスト

  • 結露や凍結を防ぐベンチレーションも意外と重要


季節別おすすめグローブ6選(2025年版)

春・秋におすすめ(行動中の快適性重視)

【ファイントラック】フラッドラッシュ

春秋シーズンの“手汗問題”に最も強いモデル

✔ 専門解説:

・極薄で超速乾性に優れたベースレイヤー用グローブ
・手汗をかいても内部に湿気がこもらず、長時間行動でも冷えにくい。
・汗冷えを防ぐ=体力消耗を防ぐことにつながるため、縦走やテン泊時にも有効。

こういう人におすすめ:

・登りで汗をかきやすい人
・春の縦走登山、風がある日
・インナーグローブとして通年活用したい人


【モンベル】ウィンドストッパートレッキンググローブ

春・秋の「稜線+風」の標準装備。防風と操作性のバランスが秀逸。

専門解説:

・GORE-TEX INFINIUM™ WINDSTOPPER®を使用し、風を完全にシャットアウト。
・手のひらと指に滑り止め加工+スマホ操作対応で、グローブを外さずに作業可能。
・重ね着せず「1枚で快適」を目指すなら、まず選ぶべきモデル。

こういう人におすすめ:

・春〜秋の中間季登山に1枚で済ませたい人
・ストック操作や地図アプリを頻繁に使う人
・軽量化しつつ快適性を妥協したくない中級者


冬におすすめ(保温性・防水性重視)

【ブラックダイヤモンド】ソロイストフィンガー

「雪山登山用グローブ」として最も信頼されている定番

✔ 専門解説:

・外気温-20℃にも対応。インナー取り外し可×PrimaLoft®断熱材×GORE-TEX防水の三拍子。
・2本指仕様(人差し指+中指が独立)により、ミトン型の保温性と操作性を両立。
・ピッケルやストックの握り心地が良く、アイゼン装着などの細かい作業も対応可。

こういう人におすすめ:

・北アルプス・八ヶ岳など本格雪山を目指す人
・冬季テン泊・夜間行動を含む厳冬期登山者
・一生モノの雪山グローブを探している人


【ファイントラック】エバーブレスアルパイングローブ

日本の冬山に最適化された「動ける」防寒グローブ

専門解説:

・独自素材「エバーブレス」により高い防風・透湿性を確保。
・日本人の手型に合った立体裁断により、グリップ力が非常に高い。
・雪面でのテント設営・細かい作業において他の海外モデルより明らかに快適。

こういう人におすすめ:

・防水と操作性のバランスを重視したい中級者
・ピークハントだけでなく、冬季のキャンプ・縦走に使いたい人
・グローブを外すのが嫌いな人(操作性高いです)


【ワークマン】AEGIS防寒防水グローブ

コスパ重視で冬の低山や予備グローブとして活躍

専門解説:

・-5℃程度の気温なら十分な断熱性能あり。
・完全防水で濡れた雪にも対応でき、価格は驚異の1,500円前後
・ミトン型や2重構造グローブと併用して、予備として持っておくと非常に安心。

こういう人におすすめ:

・冬の低山・里山で気軽に使えるグローブを探している人
・本格登山用グローブのサブを探している人
・スキー・日常使用と兼用したい節約志向の登山者


レイヤリングで調整する選択肢


【インナー+アウターの組み合わせ】

アイテム名 解説
ユニクロ ヒートテックグローブ 激安かつ速乾性◎。防寒は弱めだが汗冷え防止に有効
パタゴニア キャプリーングローブ 高価格だが保温力と快適性はピカイチ。インナーの最高峰

インナー+アウターの組み合わせは現地の行動時間と標高差によって使い分けが理想です。

 


よくある疑問Q&A

Q. グローブは2つ持っていくべき?
→ 春秋でも「予備」は必須。濡れた時や紛失時のリスク対策。

Q. スマホ操作できるグローブって必要?
→ 地図アプリ利用・写真撮影が多い人はあると非常に便利。ただし冬山では誤作動も多く注意。


まとめ|グローブは“現場の使い方”まで想像して選ぼう

グローブは単なる「防寒具」ではなく、“登山を快適にする操作デバイス”です。

  • 汗冷えを防ぎたいのか?

  • 雪を掴んで作業するのか?

  • スマホ・カメラを操作したいのか?

こうした「山での自分の行動」をイメージしながら選ぶことが、満足度の高い1枚に出会う最大のコツです。

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