汗冷え対策はインナーから始めよう!
「登山中に汗をかいた後、休憩で一気に冷えて寒くなる…」
「ベースレイヤーって何を選べばいいの?」
そんな疑問を抱えている初心者〜中級登山者の方に向けて、今回は汗冷えを防ぐための登山用インナー(ベースレイヤー)おすすめ5選をご紹介します。
汗冷えは不快感だけでなく、低体温症の原因にもなり得る深刻な問題。特に春〜秋にかけての標高の高い山域では、汗をかいた後の体温低下が命に関わるケースもあります。
この記事では、登山ブロガーの視点から、インナー素材の違いや機能性、重ね着のポイントなども丁寧に解説しながら、おすすめ製品を紹介していきます。
汗冷えの原因と、インナー選びの基本
なぜ汗冷えが起こるのか?
登山中の運動により大量にかいた汗が、衣服に残ったまま体温が下がることで「汗冷え」が起こります。特に綿素材などは吸水性に優れる一方、乾きにくく、汗が蒸発せずに冷えの原因になります。
さらに、風が強い稜線や休憩時には発汗後の濡れた衣服が体温を奪い、急激に寒さを感じることも。これが低体温症や体調不良を引き起こす大きな要因となります。
ベースレイヤー(インナー)の役割とは?
登山におけるインナーの役割は大きく分けて3つ:
- 汗を素早く吸収する(吸汗性)
- 汗を外に逃がして乾かす(速乾性・拡散性)
- 行動中・休憩中でも体温を保持する(保温性)
素材選びでは「ポリエステル系(速乾)」「ポリプロピレン(拡散)」「メリノウール(保温・防臭)」の特徴を理解し、季節や用途に応じて使い分けるのが理想です。
また、ファイントラックに代表される「ドライレイヤー(肌着としての最下層)」という概念も非常に重要で、特に汗かきの方には有効な汗冷え対策となります。
登山用インナーおすすめ5選
ブランド | モデル名 | 素材 | 特徴 | 価格帯 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
ファイントラック | ドライレイヤーベーシック | ポリエステル100% | 肌に直接着る“汗冷え防止専用”インナー | 約4,400円 | すべての登山者に最適(重ね着前提) |
モンベル | ジオラインLW(ライトウェイト) | ポリエステル | 吸汗速乾+軽量で夏向き | 約3,000円 | 春〜秋のハイキング・日帰り登山 |
ミレー | ドライナミックメッシュ | ポリプロピレン | 網状で通気◎、汗抜け最高 | 約6,000円 | 発汗量が多い人・夏山登山者向き |
アイスブレーカー | 200 オアシス クルー | メリノウール100% | 保温性・防臭性◎ 冬でも快適 | 約13,000円 | 冬山や寒冷地での登山向き |
ワークマン | ICE ASSIST メッシュインナー | ポリエステル | コスパ抜群・吸汗性も十分 | 約980円 | 初心者・コストを抑えたい人 |
各製品の詳細とおすすめポイント
ファイントラック「ドライレイヤー ベーシック」
登山専門家の間でも評価の高い“汗冷え防止”の最適解「ドライヤーベーシック」。ベースレイヤーの下に着る、いわば“肌着の肌着”で、汗を肌から引き離し、次のレイヤーに素早く移して乾かす仕組みです。
- 極細の撥水ポリエステル繊維が肌に汗を残さない
- 吸汗速乾系の中間層やアウターとの相性抜群
- 汗を大量にかく夏でも、寒さを感じにくい
ミレー「ドライナミックメッシュ」
その見た目は一見ユニークですが、網状構造による通気性と拡散力は他に類を見ないレベルの「ドライナミックメッシュ」。ミドルレイヤーとの併用で、発汗時でも快適性をキープ。うちの部活のガチ勢8割購入していた必須アイテム。雪山にも沢登にも、海外トレッキングにも使えます。個人的おすすめポイントは、ドライレイヤー ベーシックは上に速乾性が高いシャツを着ないと汗が抜けきらないが、ドライナミックメッシュは上が仮に綿製品でもある程度汗が外に排出される点です。(昔、某登山ショップで説明を受けました)
- ポリプロピレン素材で汗を含まず速攻で外へ放出
- メッシュ構造が空気の層を作り、夏も冬も有効
- シャツの下に着ても違和感がなく動きやすい
モンベル「ジオラインLW」
国内ブランドならではのフィット感とコストパフォーマンスな「ジオラインLW」。軽量で乾きも早く、洗濯耐久性にも優れており、登山初心者の「最初の1枚」として非常におすすめです。
- 薄手でも保温力があり、通年使用可能
- 抗菌防臭加工済みで、連泊登山にも対応
- S~XLまで幅広いサイズ展開
インナーのお手入れ方法【長く使うために】
高機能インナーは正しく手入れすることで、性能を長期間維持できます。
- 洗濯ネットを使用し、素材を保護
- 中性洗剤で手洗い、もしくはドライコース推奨
- 直射日光を避け、陰干しで劣化防止
- メリノウールは縮み防止のため乾燥機NG!
※化繊(ポリエステル系)は比較的扱いやすいですが、メッシュ系インナーは破れに注意。
まとめ
インナーは見えない装備ですが、登山の快適性と安全性を大きく左右する“最重要レイヤー”です。季節や行動時間、発汗量、目的地の標高に応じて、インナーを適切に選ぶことが登山の成功につながります。
登山で汗冷えを感じた経験がある方、これから標高の高い山に挑戦したい方は、ぜひこの記事で紹介したインナーを検討してみてください。
適切なインナーを選び、体温調整が上手くいくことで、登山がより安全に、より快適に楽しめます!