はじめに

北アルプスの温泉でキャリーザサンを使う
アウトドアを趣味としていれば、「夜の明るさ確保」について悩んだことのある人も多いのではないでしょうか。ヘッドライトやスマホでは、直線的に明るくすることができても、空間全体を明るく、おしゃれな雰囲気に照らすことはできません。
夜の明かるさ確保について以下の悩みを持つ方は多いと思います。
- 夜テント内全体を明るくしたい・・
- ヘッドライトよりもオシャレに登山道を照らしたい・・
- 防水性能と耐久性があり壊れにくいランプが欲しい・・
- 電池切れをせず、災害でも使えるランプが欲しい・・
- タープの端っこに夜道で足を引っかけたくない
実はこの悩み、「キャリーザサン」という驚くほど便利かつオシャレなLEDソーラーランタンがすべて解決します。
実際に私も2021年にモンベルでキャリーザサンのミディアム・ウォームライトを買って、5年間ずっと使ってきました。テント泊の登山、災害用の備え、家の間接照明と、用途を選ばずに活躍してくれた相棒です。
ただ、5年経って明確に「劣化したな」と感じるようになり、2026年5月にもう一度モンベルで同じミディアムサイズ、今度はクールブライトを買い直しました。
この記事では、
- 5年使い込んだ実物の劣化が具体的にどう出るのか
- モンベルでの取り扱いと実際の購入感
- サイズはスモールとミディアムどちらがいいのか
- 色はウォームライトとクールブライト、両方使った身として何が違うのか
を、買い直し前後の比較写真とあわせてまとめます。
キャリーザサンとは?

キャリーザサン(CARRY THE SUN)とは、1990年設立の日本企業ランドポート社から発売されている折りたたみ式のLEDランタンです。
1995年の阪神淡路大震災の際に、インフラ寸断により夜は闇に包まれたことが社長の原体験になり、ソーラーランタンの開発に結び付き、商品化されました。
当初は防災グッズでしたが、キャンプ・登山・間接照明・病院のペンライト代わりなど多岐にわたる使われ方をし始めたランタンになります。
防災用途から派生したため、「明る過ぎないやさしい光」が特徴的だと個人的には感じます。
キャリーザサンの特徴は?
折り畳み式LEDランタンであるキャリーザサンには下記の特徴があります。
- 超軽量(86g)でコンパクト(↔卵1つ70g)
- IPX67(推進1mに30分沈めてOK)
- 最大100ルーメンのほどほどの明かりが癒し
- ソーラー充電式で、自然光を活用
- シンプルなデザインで調光が楽
つまりは、軽くて、丈夫で、オシャレなLEDランプということです。それゆえに、使用シーンは多岐にわたり、買って後悔することはまずないのではないでしょうか。(少なくとも防災用の備えにはなります)
キャリーザサンはモンベルで買える

自分は2回ともモンベルで買いました。1回目は2021年、2回目は2026年5月。どちらも店頭で現物を見て、サイズと色を確認してから購入しています。
モンベルで買って良かったと思うのは、折りたたんだ状態と展開した状態の両方を実際に触って確かめられたことです。ネット通販だと写真でしかわからない厚みや生地の質感が、手に取るとイメージとずれる場合もあるので、特に1個目を買うときは店舗で見られると安心できます。
ただし、モンベル全店舗で必ず置いてあるかというと、そうとは限らないようです。アウトドア用品を一通り揃えた中〜大型店舗には置いてある印象ですが、小さめの店舗では取り扱いがない場合もあります。確実に欲しい色とサイズを手に入れたいなら、
- 近隣のモンベル店舗に在庫確認の電話を入れる
- ない場合はAmazonや楽天など、ネット通販で買う
という流れが現実的です。
なお、モンベル自体も「コンパクトランタン」という似たコンセプトの自社製品を出しています。サイズ感や明るさが少し違うので、店頭で並べて比較したい人にもモンベルは見やすい売り場だと思います。
キャリーザサンの寿命は?5年使った実物の劣化

公式には充電池が500回繰り返し使えると記載されていますが、実際5年使うとどうなるのかは、買う前にはわからない部分でした。
自分の5年使った商品で起きた劣化は、主に3つです。
1. 点灯時間が短くなった
これが買い直しの直接の決め手でした。新品の頃はフル充電すれば強モードで10時間ほどは持っていたものが、5年経った頃には、同じフル充電のはずなのに数時間で目に見えて暗くなる感じが出てきました。リチウムポリマー電池の経年劣化として、これは構造上避けられない部分だと思います。
2. セイル生地部分の黄ばみ
並べてみるとはっきりわかります。新品のクールブライトは透明感のある白なのに対して、5年使った旧モデル(ウォームライト)は全体的に黄色く変色しています。
ウォームライトという色味の影響もゼロではないと思いますが、それを差し引いても明らかに黄ばんでいます。屋外で太陽光に晒し続けてきたものなので、紫外線による経年変化と考えるのが自然です。実用面で困るわけではないのですが、見た目の清潔感は確実に落ちました。
3. ベルト部分のホツレと色褪せ
上下を引っ張って広げるベルト部分が、5年経つと繊維がホツれてしまいました。テント内に吊るす用途ではベルトが切れたら致命的なので、これについても買い換えた背景です。
ただし、これらの劣化があっても「即使えなくなる」わけではない、というのは強調しておきたいところです。明るさは落ちても夜の常夜灯としては十分使えますし、災害用の備えとしても予備品の位置づけで持っておく価値はあります。買い直したからといって、旧モデルを処分する気にはなれませんでした。
サイズはスモールとミディアム、どっちを選ぶか
公式ラインナップはスモール(57g、最大30ルーメン)とミディアム(86g、最大100ルーメン)の2サイズ展開です。自分は2回ともミディアムを選びました。理由を書きます。
ミディアムを推す理由
- テント内全体を照らすにはスモールの30ルーメンだとやや物足りない。ミディアムの100ルーメンならテント内のパッキングや料理が問題なくできる
- ミディアムには充電残量インジケーター(LED4個)がついている。スモールにはない。これは登山中に「あとどれくらい充電が残っているか」を知るうえで、地味だが大きな差
- 重量差は29g。ミディアムが86gなのに対しスモールが57g。卵1個分も変わらないので、登山装備として持っていく前提なら誤差の範囲
スモールが向いている人
- とにかく荷物を1gでも削りたい超軽量志向の人
- メインのランタンは別に持っていて、サブとして机周りや常夜灯用に使いたい人
- ベッドサイドや机の上のインテリア照明として家で使うのがメインの人
登山で使うことを前提に1個目を買うなら、ミディアム一択でいいと思います。実際、5年使ってスモールが欲しくなった場面は一度もありませんでした。
色はウォームライトとクールブライト、どっちが合うか

自分は1回目の購入でウォームライト、2回目でクールブライトを選んだので、両方を実際に使った視点で書きます。
ウォームライトの特徴
- 暖色系の柔らかい光。キャンプやテント内の「夜の雰囲気」と相性がいい
- 食事やお酒を楽しむ時間に合う
- ろうそくの炎に近い感覚で、リラックスした空間を作りやすい
- 一方で、地図を見たり細かい作業をしたりするにはやや暗く感じる場面がある
クールブライトの特徴
- 寒色系の白い光。日中の太陽光に近い色味
- 細かい作業や読書、地図確認に向いている
- 防災用途では、停電時に部屋の明るさを実用的に確保しやすい
- 一方で、テント内の雰囲気作りには少し冷たく感じる人もいる
2回目にクールブライトを選んだ理由は、防災用としての実用性を重視したかったことと、5年間ウォームライトを使ってきたので、もう一つの色も試してみたかったというのが正直なところです。
両方使った身として言えるのは、最初の1個目で迷うならウォームライトだと思います。テント泊・キャンプの雰囲気作りという、このランタンの強みが最も活きる色だからです。クールブライトは2個目、あるいは防災専用という選び方が合っています。
なお、レインボーという色も別ラインナップで存在しますが、こちらは使ったことがないので言及は控えます。
5年間で実際にどう使ってきたか
私が、長期間使ってきた中での「定番の使い方」を共有します。
テント内の天井から吊るす

これがいちばん多い使い方です。ヘッドライトと違って、テント内全体をやわらかく照らせるので、パッキングや食事の準備が圧倒的に楽になります。ベルトをカラビナで天井のフックに引っ掛けるだけで設置完了です。
ザックに外付けして日中に充電
ソーラー充電のみで、USB充電に対応していない点はこの製品のクセです。ただ、登山では日中ザックの上部にカラビナで外付けしておけば、行動中に自然に充電が完了します。むしろUSB充電の機器より、何も考えずに済むぶん楽だと感じる場面が多いです。
早朝、ご来光の前に歩き始めるとき

100ルーメンなので、明瞭な道ならヘッドライトの代わりに使えます。北アルプスの高天原温泉に行ったときには、朝風呂の脇に置いて、湯気と灯りで非常に良い雰囲気の朝風呂になったのが印象に残っています。
ただし、暗くて道が不明瞭な区間はヘッドライトのほうが安全なので、これはあくまで「明るい登山道での補助光」という位置づけです。
自宅では枕元の常夜灯
意外と使うのが、家での就寝時の常夜灯としての用途です。コンセントが不要で、寝る前に強モードから弱モードに切り替えれば朝までもちます。
防災用のバッグに括りつけておく
これが本来の生まれの用途です。1995年の阪神淡路大震災での経験をもとにランドポート社が開発した経緯のある製品なので、災害用備品としての完成度は高いと感じます。停電時、ろうそくと違って火災のリスクもありません。
キャリーザサンを選ぶときのデメリット
5年使った上での率直なデメリットも整理します。
USB充電に対応していない
天候が悪い日が続くと充電できません。冬山や曇天の連泊では、充電切れのリスクが他のランタンより高いです。ヘッドライトと併用する前提で考えたほうが安全です。
フル充電に8時間前後かかる
ミディアムの公式値は7〜9時間です。日中ザックに外付けしていればクリアできる時間ですが、室内で窓際に置いて充電する用途だと、思ったより時間がかかります。
価格はやや高い
ミディアムで4,000円前後です。同じ価格帯にはUSB充電できるLEDランタンも多くあるので、ソーラー充電にこだわらないなら他の選択肢もあります。
完全な立方体にはならない
折り目が残るため、展開しても少し歪んだサイコロ型になります。実用面では問題ないですが、見た目の完成度を求める人には気になるかもしれません。
これらは5年使ってもデメリットとして残った部分です。ただ、自分の場合は2回目もキャリーザサンを買い直したので、トータルでは満足度のほうが上回っているという結論になります。
こんな人にキャリーザサンが向いている
5年使った身として、向いている人を整理しておきます。
- 山岳テント泊やキャンプで、軽量かつ柔らかい光のランタンが欲しい人
- ヘッドライトの直線的な光に物足りなさを感じている人
- 防災備品を兼ねたアウトドアグッズを探している人
- ソーラー充電というシンプルさを好む人(電池や充電ケーブルの管理が不要)
- インテリアとしても使える見た目のランタンが欲しい人
逆に、冬山テント泊メインで太陽光が確保しにくい山行が多い人、ランタンに高ルーメンを求める人には、別の選択肢のほうが合います。
まとめ

5年間使い込んで、買い直したうえでの率直な結論として、キャリーザサンは長く付き合えるソーラーランタンだと言えます。
- モンベル含む実店舗での取り扱いはあるが、確実に欲しいモデルを手に入れるならネット購入が現実的
- 5年使うと点灯時間・生地・ベルトに劣化は出るが、即使えなくなるわけではない
- 1個目を買うならミディアム・ウォームライトが扱いやすい
- 2個目、あるいは防災メインならクールブライトという選び方もある


