はじめに
この記事は、こんな方にこそ読んでいただきたいです。
「いつかは……」と憧れつつ、海外トレッキングへの最初の一歩が踏み出せない会社員の方
国内登山は楽しんでいるが、海外はハードルが高いと感じている方
絶景を求めて旅をするのが好きな方
私は学生時代から10年以上にわたり、100座以上の国内外の山々を歩いてきました。現在でも有休をかき集めて世界のトレイルに足を運んでいます。
これまでに、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ(5,895m)、ネパールのアンナプルナ山塊やランタン谷、マレーシアのキナバル山、ニュージーランドのグレート・ウォーク、そして絶景のパタゴニアなど、気候も文化も全く異なる地域をトレッキングしてきました。
そこで痛感したのは、「登山の技術以上に、装備の知恵が快適さと登頂率を左右する」ということです。この記事では、私の数々の失敗と成功の記録をもとに、海外トレッキングに特化した装備の最適解をもれなくお伝えします!
トレッキング前後装備
ここではトレッキング前後で必要な装備(=通常の海外旅行用の荷物だが、軽量重視)を紹介します。
貴重品
- パスポート
- クレジットカード
- 米ドル
- モバイルバッテリー
- シムカード
- 変圧器
- 国際免許
- 日本の免許証
ワンポイントアドバイス
①現地ツアー会社を活用する場合、クレジットカード決済の場合+5%手数料がかかることがあり、米ドルの現金支払いの方がお得に済むケースがあります。(キリマンジャロの現地ツアー会社など)
②海外トレッキング(高所/高難易度を除く)の保険は、クレジットカードの付帯保険を活用するのが便利です。(私の場合は、キリマンジャロも、キナバルも、エポスカードの付帯保険を活用)
③国外滞在期間が15日までの場合は、アハモの海外データ通信を使うのが安く、便利です。
④登山口までの移動がレンタカーになる場合は、国際免許に加えて、日本の免許証が必要になるため、要注意です。(ニュージーランドのトレッキングなど要注意)
衛生・ヘルスケア
- 常備薬(ストッパ下痢止め、ビオフェルミン、風邪薬)
- 乾燥対策(マスク、のど飴)
- トイレットペーパー
- ウエットティッシュ
- 日焼け止め
- 高山病薬(高所登山の場合)
- コンタクト
- 眼鏡
- 歯ブラシ+歯磨き粉
ワンポイントアドバイス
①長時間のフライトや、トレッキングの最寄り町では、乾燥して喉がやられてしまうケースが多いためマスクやのど飴などの乾燥対策は必須となります。
②ニュージーランドなどの紫外線が強い国(日本の約1.4倍)では、日焼け止めは国内以上に重要になります 。
③高所登山(標高4,000m以上)を行う場合は、ダイアモックス等の高山病予防薬がオススメです。トレッキング開始前から飲み始めることが推奨されています。
④芯を抜いたトイレットペーパーを丸々1つ持って行くと何かと便利です。途上国の場合街中のトイレであっても備え付けのトイレットペーパーが無いケースがあります。
その他(推奨)
- 紙&ボールペン
- ウエストポーチ
- タコ足回線(コンセントが少ない宿アリ)
- 爪切り
- スリッパ
- 洗剤(50ml未満の容器に移し替え)
- 買い物用の袋
- 圧縮袋(着替えの嵩を減らせます)
ワンポイントアドバイス
①飛行機内で入国カードを記入する際や、現地ツアー会社と意思疎通を図る際にメモ帳&ボールペンがあると何かと便利です。
②圧縮袋があることで、トレッキングのウエアも、街中の着替えも圧縮できるので、荷物を減らしたい方には特にオススメです。(特に、Sea to Summit の圧縮袋がコンパクトにまとまるのでオススメです)
トレッキング用装備
ギア(バックパック・寝具など)
ワンポイントアドバイス
①ヘッドライトは必ず持って行くべきです。海外トレッキングでは朝1時出発で、ご来光を山頂で見る工程になることが多いです。私の友人Aさんは、キリマンジャロ登山にヘッドライトを持って行かず、暗闇の中現地ポーターに左右抱えられながら登り、後悔したと話してました。
②ペットボトルを買うのではなく、750ml~1l程度の大きさのボトルがあると大変重宝します。トレッキング中だけでなく、例えば空港内の水飲み場で水を入れたり、ホテルで水を入れて持ち運んだりと使い勝手がよいです。
ウエア(レイヤリング)
- アンダーウエア
- ベースレイヤー
- ミドルレイヤー
- ダウンジャケット
- ロングパンツ
- 登山用ズボン
- レインウエア(上下)
ワンポイントアドバイス
①海外トレッキングで避けるべきは「汗冷え」です。汗冷えによる腹痛に私も何度も苦労しました。そんな時役立つのが、ミレーのドライナミックメッシュ、通称「あみあみ」です。
足まわり
- 登山靴
- サンダル
- 登山用靴下
ワンポイントアドバイス
①意外と忘れがちなのが「サンダル」です。ネパールやキナバルの山小屋では、到着後に重い登山靴を脱いでリラックスできるかどうかが、翌日の疲労感に直結します 。
②ニュージーランドにトレッキングに行く場合、登山靴の泥を完全に落とす必要があります。持ち込む登山装備はほぼ必ず空港で目視確認され、汚れている場合その場で水洗いになります。登山靴の底の汚れなど要注意です。
宿泊装備
- 寝袋(シュラフ)
- 銀マット
- シュラフカバー
- テント
- アイマスク
ワンポイントアドバイス
①トレッキング中の宿泊場所が、山小屋(ハット)か、テントかによって必要な荷物が変わります。山小屋の場合は、備え付けのベット+布団があるケースが多いため不要になります。※同じ山域でもルートによって変わるので要確認。
②もしもテント泊の場合は、寝袋に加えて、銀マットとシュラフカバーが必須です。寝袋単体では寒く、銀マットがあることで地面に熱が逃げるのを避け、シュラフカバーがあることで朝結露することを防げます。
その他防寒具
- 帽子
- 耳当て
- ネックウォーマー
- 手袋
- サングラス
ワンポイントアドバイス
①標高が上がってくると末端から冷えてくるため、耳当てや手袋は高所登山においては必須アイテムです。特に、山頂で落ち着いて写真を取るためには防寒対策が必須です。
オススメ装備
上記装備の中でも、「これ持って行って本当に良かった~」と思ったものを紹介します。
①へッドライト(Spot 400)
→行動時間が格段に伸びます。日の出前から行動できることで、1日当たりの移動可能距離が長くなります。ブラックダイヤモンドのSpot 400が個人的に最もコスパに優れていてオススメです。
②アンダーウェア(ミレーのあみあみ)
→通称あみあみこと、ミレーのドライナミックメッシュ。これが1つあるだけで汗冷えを防ぎ、トレッキング中の快適度がグンとあがります。
③モバイルバッテリー(アンカー)
→海外トレッキングでは何かとスマホのバッテリーを使います。写真撮ったり、Googlemapを開いたり、登山アプリを起動したりしているとすぐになくなってしまいます。大容量のモバイルバッテリー(アンカーの10,000mAh)があると重宝します。
エリア別:持って行って良かった「神アイテム」
これまで歩いた5つのエリアで、実際に救われたアイテムたちです。
■ キリマンジャロ(タンザニア)
- 粉末の経口補水液(OS-1等) 高所での脱水は高山病の引き金になります。水に溶かすだけで効率よくミネラルを補給できる粉末は、登頂成功率を上げる隠れた主役です。
- 日本のお菓子・行動食(羊羹、梅干し) 5,000mを超えると食欲が失せますが、食べ慣れた日本の味だけは喉を通ります。
■ ネパール(ABC・ランタン谷)
- ウェットティッシュ(大判・厚手) 数日間シャワーが浴びられない環境で、体を拭くため。これがあるだけで精神的な清潔感が保てます。
- ソーラーチャージャー ロッジの充電は有料(数ドル)で、しかも混み合います。ザックにぶら下げておくだけでスマホを充電できるパネルは重宝しました。
■ キナバル山(マレーシア)
- 滑り止め付きの薄手手袋 山頂直前の岩場ではロープを掴んで登るため、グリップの効く手袋があると安心感が違います。
- 膝サポーター キナバルは「階段の山」。下山時の膝への衝撃は国内の山以上です。
■ ニュージーランド(ルートバーン等)
- 強力な虫除け(ディート高濃度) 「サンドフライ」という吸血虫がとにかく厄介。現地のスーパーで購入できる「Bushman」など、最強クラスが必要です。
- 靴底掃除用のブラシ 検疫が非常に厳しく、少しの泥でも足止めを食らいます。入国前に徹底的に掃除するための道具が必要です。
■ パタゴニア(アルゼンチン・チリ)
- 最強の防風シェル 「パタゴニアの風」は看板が飛ぶほどの強さ。ソフトシェルでは歯が立ちません。ハードシェルで完全に風を遮断するのが鉄則です。
- サングラスストラップ 強風でサングラスが飛ばされ、谷底へ……という悲劇を防ぐための地味ながら重要なパーツ。

