【実食比較】元山岳部・店員が語る「行動食」の最適解。コスパと防水性で選ぶ独断の10選

プロフィール
この記事を書いた人
ポレ鳥(ぽれとり)

「高尾山からキリマンジャロへ」

登山歴8年・元登山ショップ店員。 近所の里山歩きから、憧れの海外登山まで。初心者が一歩ずつステップアップするためのノウハウを丁寧に解説します。

はじめに

「『行動食』って、結局何を持っていけばいいの?」

「おやつと何が違うの? バナナ? おにぎり? チョコ?」

コンビニの棚の前で、どれを買えばいいのか分からず立ち尽くしてしまった経験はないでしょうか。

行動食とは、単なるおやつではありません。車で言う「ガソリン」です。

選び方を間違えると、重くてバテたり、ザックの中で溶けてベタベタになったり、最悪の場合はエネルギー切れで動けなくなったりします。

この記事では、元登山ショップ店員であり、学生時代は山岳部で「グラム単位の軽量化」と「カロリー計算」に明け暮れていた私がたどり着いた、機能・コスパ・味のすべてを満たす「行動食のファイナルアンサー(独断)」を紹介します。

なぜ、そこまで「行動食」にこだわるのか?

学生時代の山岳部では、仲間とともに「何を持っていくのが最強か?」を常に議論していました。

こだわったポイントは以下の3つ。

  1. カロリー摂取効率(少ない量でハイカロリーか)
  2. 防水性(雨でザックが浸水しても食べられるか)
  3. 心の栄養(疲労困憊でも美味しいと思えるか)

シャリバテ(ハンガーノック)は本当に怖い

山でエネルギー切れ(シャリバテ)を起こすと、一歩も動けなくなります。これは気合でどうにかなるものではありません。だからこそ、「計算」が必要なんです。

登山に必要なカロリー計算式

一般的に、登山で消費するカロリーは以下の式で計算できます。

体重(kg) × 行動時間(時間) × 5 = 消費カロリー(kcal)

例えば、体重50kgの人が4時間歩く場合50 × 4 × 5 = 1,000kcal となります。

この消費カロリーの約7〜8割を行動食で補うのが理想とされています。


つまり、約700〜800kcal分のおやつが必要です。

これをコンビニで適当に買うのではなく、計算して持っていくのが「安全登山」の第一歩。

食べるタイミングは「お腹が空く前」。

1時間に1回など、こまめに歩きながら摂取しましょう。

【ド定番】失敗しない「三種の神器」

まずは、誰もが認める定番アイテム。

これらはAmazonで箱買いすると、コンビニより圧倒的に単価が安くなるので、とりあえずカートに入れておくのが吉です。

1. 井村屋 スポーツようかん(あずき)

「片手でギュッと押すだけ」

ハサミも不要、手も汚れない。登山の行動食として完成されたパッケージです。チョコレートと違って夏山でも溶けないのが最強のメリット。塩分も補給できます。

⇒Amazonはこちら

2. 有楽製菓 ブラックサンダー

「コスパお化け」

1個あたりのカロリーと価格のバランスが異常です。ザクザクとした食感で「食べた感」があるのも大事。冬山でも凍りすぎて歯が折れることがありません。箱買いして職場のデスクやザックに常備しておけば、小腹満たしにも最適。いくらあっても困りません。

⇒Amazonはこちら

3. 味の素 アミノバイタル

「翌日の仕事を守るための投資」

これはエネルギー補給というより、筋肉疲労(筋肉痛)の軽減が目的です。ショップ店員時代、一番リピートされていたのがコレ。 ドラッグストアでちまちま買うと高いですが、Amazonの30本入りなどを買えば1回分のコストはかなり下がります。

⇒Amazonはこちら

【元登山部のガチ選定】独断で選ぶ5選

ここからが本題。

私が経験則から導き出した、「実はこれが最強なんじゃないか」というラインナップです。

4. カントリーマアム(不二家)

個人的に最強の行動食です。

理由は3つあります。

  1. カロリー爆弾: ファミリーパック1袋で、約50kcal × 18枚 = 約900kcal。これ1袋で1日の行動食ノルマをほぼクリアできます。
  2. 防水性(重要): 意外と見落とされがちですが、「個包装」であることが超重要。万が一雨でザックが浸水しても、中身は守られます。
  3. 携行性: ポケットに入れてさっと食べられるし、クッキーと違ってしっとりしているため、口の中の水分を持っていかれません。

コンビニで買うと高いので、大袋(バニラ&ココア)をAmazonで買うのが鉄則です。

⇒Amazonはこちら

あと、オーケーストアで買うのも安くてオススメ

5. 森永ラムネ

「脳のガソリン」

成分の90%がブドウ糖。「ここぞ!」という急登の前や、疲れて頭がボーッとしてきた時に食べると、脳に直接糖分が巡る感覚があります。軽くてボトル入りなので、ザックのサイドポケットに入れておきやすいのも◎。

⇒Amazonはこちら
※15袋で2100円と破格!

    6. コグミ(UHA味覚糖)

    「小さな実力派」

    見た目は小粒で可愛いですが、ハードな食感で満足感があります。

    • 4種類の味が入っていて飽きない。
    • 手が汚れない。
    • 溶けにくい。 パクパクとリズムよく食べられるので、歩行中の補給に最適です。

    ⇒Amazonはこちら

    7. 技のこだわり(亀田製菓)

    「甘いもの地獄からの解放」

    行動食が甘いものばかりだと、後半で飽きて精神的に辛くなります。そんな時に欲しいのが、ガツンとした「醤油と塩の味」。 この堅焼き煎餅は、バリバリと噛み砕くことでストレス解消にもなり、汗をかいた体に塩分が染み渡ります。

    ⇒Amazonはこちら

    8. 塩分チャージタブレッツ(カバヤ)

    「足つり防止のお守り」 言わずもがな、夏冬問わずみんな持っているアイテム。発汗で失われるミネラルを補給し、脚のつり(痙攣)を防ぎます。これも個包装なのでシェアしやすく、ポケットに入れておけば安心感が違います。

    ⇒Amazonはこちら

    【長期縦走】最後の番人系2選

    9. フルグラ(カルビー)

    長期の縦走など、大量のカロリーが必要な時にコスパが良いのがフルグラ。 ただし、注意点が2つあります。

    1. 飽きる: 3日目くらいから見るのも嫌になることがあります。
    2. 水没リスク: これが最大のリスク。ジップの閉め方が甘いと、雨や湿気で「重くて不味い塊」になります。管理能力が問われる上級者向けアイテムです。

    ⇒Amazonはこちら

    10. ミックスナッツ(最後の番人)

    重量あたりのカロリー(脂質)が非常に高く、軽量化を突き詰めるとここに行き着きます。

    私の山岳部時代の元部長は、「行動食をすべてナッツにする」というストイックな軽量化をしていました。

    ただ、真理を言うと「ナッツ単体でそこまで美味しいわけではない(幸せではない)」です。 ナッツは生命維持のためのベースとして持ち、それ以外に「食べると元気が出るもの(魂のフード)」を持っていくことを強くおすすめします。

    ⇒Amazonはこちら

    【裏技】ポテチは「ジップロック」に移せ!

    最後に行動食の持ち運びテクニックを一つ。 ポテトチップスなどのスナック菓子を持っていく場合、袋のままザックに入れるのはNGです。かさばるし、気圧でパンパンになります。

    おすすめは、「ジップロック(フリーザーバッグ)」に移し替えて持っていくこと

    • 空気を抜いて圧縮できるのでコンパクト。
    • 一度の休憩で食べきらなくても湿気ない。
    • 【重要】 食べ終わった後は、そのまま「ゴミ袋」として使えます(匂いも漏れません)。

    行動食を箱買いするついでに、ジップロックも買っておくと準備が捗ります。

    Lサイズが使い勝手がよく、登山ではオススメです。

    まとめ:行動食は「準備」が8割

    山に行く直前にバタバタと高い買い物をするのはもうやめましょう。

    Amazonでまとめ買いしておけば、単価も安く、パッキングも「家の在庫から掴んで入れるだけ」で終わります。

    しかも、自宅の「非常食(災害備蓄)」や普段のおやつになるので、失敗しても痛くない金額です。

    まずは気になるものを一つ、箱買いしてみてはいかがでしょうか?