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【キリマンジャロ座談会】2023年 vs 2026年。キリマンジャロ登山の「変わったこと」と「変わらないこと」

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プロフィール
この記事を書いた人
ぽれとり

登山歴10年。東京で働く、現役サラリーマン。Kindle本『世界一やさしい 海外トレッキングの教科書』著者。「世界を歩く。現役の、今この瞬間に。」をモットーに、海外トレッキングの技術を発信中。

はじめに

この記事では、2022年にキリマンジャロへ登頂した私(ぽれとり)と、当サイトの記事を参考に準備を進め、2026年1月にキリマンジャロ登頂を見事達成された高校時代の友人Aさんとの「キリマンジャロ座談会」になります。

二人の視点で、キリマンジャロ登山の魅力や困ったこと、2023年と2026年の変化を浮き彫りにできればと思います!

読者の皆様が、実際の準備から登頂、そして現地でのトラブル対応までをリアルにイメージできるような構成にしています。

【実録】キリマンジャロ登山座談会

「2022年にキリマンジャロへ登った私と、2026年1月に同じ道を歩いた友人Aさん。」

ぽれとり(以下、ぽ):Aさん、まずはキリマンジャロ登頂おめでとうございます!2026年1月の登頂ということで、ホヤホヤの体験談を聞けるのを楽しみにしていました。

友人A(以下、A):ありがとうございます!いや、本当に過酷でしたが、ぽれとりさんのブログ『Beyond the Peak』とKindle本があったからこそ、なんとか辿り着けました。でも、実際に行ってみると「記事と違う!」と冷や汗をかいた場面も結構ありましたよ(笑)。

:それは興味深いですね。私が登った2022年から4年。アフリカの状況も、現地のサービスもアップデートされているはずです。今日は、これから挑戦するサラリーマン登山者のために、その「差」を徹底的に掘り下げていきましょう。

費用と交渉のリアル:1,455ドルの時代は終わった?

:まず気になるのがお金の話です。私の時は現地ツアー会社との直接交渉で1,455ドル(マラングルート4泊5日)でしたが、Aさんの時はどうでしたか?

A:結論から言うと、1,720ドルまで値上がりしていました。2022年の記事を見て「1,500ドルあればお釣りがくるかな」と思っていたので、最初の見積もりを見た瞬間に「あれ?」と。

:約300ドルの値上げですか。やはり燃料費の高騰や現地の物価上昇が影響しているんでしょうね。ちなみに相見積もりはとりまいたか?

A:ほんとうなら取りたかったんですけどね、今回はバタバタしていて取らずでした。これから行く人は「1,800ドル程度」は予算として見ておいたほうが安全ですね。

:支払い方法はどうしました?

A:そこも注意点です。クレジットカードだと5%の手数料が上乗せされると言われたので、結局米ドルの現金で多くの金額を支払いました。日本から30万円分以上のキャッシュを持っていくのは少し怖かったですが、手数料を考えると現金が圧倒的に有利ですね。私の場合はサファリツアーも申し込んでいたので、かなり多くの現金を持っていきました。

:それは変わらない「アフリカの常識」ですね(笑)

スケジュールの誤算:最終日の「体力枯渇」の正体

:スケジュールについても聞きたいです。キリマンジャロは最終日のアタックが一番の難所ですが、Aさんの行程はかなりタイトだったようですね。

A:はい。実はここが一番の反省点なのですが、最終日のタイムラインが想像を絶するものでした。 朝7時にホロンボ・ハットを出発して、11時半にキボ・ハットに到着。そこから少し休憩して、夕方17時にはそのまま頂上を目指して出発したんです。

:えっ、17時出発!?通常、夜中の23時や24時に出発して、山頂で御来光を迎えるのが一般的ですが……。

A:ガイドの判断だったのですが、「体力余裕そうだから今日登ってしまおう」と。結果的に登頂はできましたが、体力が完全に枯渇しました。特に下山時は真っ暗で、本当に危険を感じましたね。

:なるほど……。ガイドの提案にノーと言った方がよかったかもですね。自分の体調と相談して「いつ出発して、いつ戻るか」を事前にしっかり握っておく重要性を痛感しますね。

装備の死活問題:ヘッドライトを忘れた代償

:装備についても、ブログで紹介しているリストを参考にしてもらったと思いますが、現場で「これがあれば!」と思ったものはありましたか?

A:……実は、ヘッドライトを忘れてしまったんです。

:ええっ!?しっかりしているのあるAさんが?

A:自分でも信じられませんが、パッキングの最後で入れ忘れてしまって。先ほどの「17時出発」の影響で、下山時は完全に夜。ガイドのライトだけが頼りという、最悪の状況でした。

:それは恐ろしい……。キリマンジャロは標高が高いので、暗闇での判断ミスが命取りになりますからね。

A:本当に。ぽれとりさんが記事で「スポット400(ブラックダイヤモンド)」を推していた理由が身に染みました。予備電池も含めて、灯体は絶対に二重三重のチェックが必要ですね。

:逆に、あって良かったものは?

A:ダイアモックス(高山病薬)です。これなしでは登頂は無理でした。あとは保温ボトル。夜中のアタック中、お湯が凍らずに飲めるのは精神的な支えになります。

チップとスタッフ:謎の増員と交渉の裏側

:キリマンジャロにつきものの「チップ問題」。これは2026年でも健在でしたか?

A:ここが今回、精神的に最も消耗しました。。。麓の町・モシにあるツアー会社の事務所で社長に支払いをした際、事前にメールで合意していた「チップ総額250ドル」を渡そうとしました。しかし、社長はそれを僕に返してきたんです。

ぽ:返してきた、というのは?

A:「この250ドルは、登山が終わった後に君の手から直接スタッフに渡してあげてくれ。その方が彼らも喜ぶから」と言うのです。一見、客とスタッフの絆を重んじる「粋な計らい」に聞こえました。

ぽ:なるほど。しかし、それが現場でのトラブルの火種になったわけですね。

A:案の定、キリマンジャロ登山の最終日にチップを手渡ししようとすると「スタッフが予定より増えた」「クリスマスだったからもっとほしい」と詰め寄られて。結局、交渉の末に380ドルを支払うことになりました。

:当初の予定より130ドルも上乗せ……。スタッフが増えているというのは、よくある「アフリカあるある」ですが、一人で交渉するのは疲弊しますよね。

A:対策としては、「チップも現地ガイド会社経由で、一括で渡す設定にする」のがベストだと感じました。個人で封筒を分けて渡そうとすると、必ずどこかで「足りない」と言われますから。

:確かに、個人で封筒を分けて渡そうとすると、どうしても「足りない」という主張に押されてしまいがちですからね。

A:ただ、そう割り切れない難しさもあるんです。チップはやはり、過酷な環境で僕たちを支えてくれたガイドやポーターの皆さんへの、純粋なお礼や感謝を伝えるものでもあります。必死に荷物を運んでくれた彼らの顔を思い浮かべれば、気前よくお渡ししたいという気持ちも嘘ではありません。

:効率やリスク管理だけでは片付けられない、人と人との繋がりですね。

A:はい。ビジネスライクに「合意済みの金額」を貫くのか、それとも目の前の献身に報いるために柔軟に対応するのか。感謝を形にする大切さと、現場での理不尽な要求のバランスをどう取るか。これはキリマンジャロという山の、ある種「高さ」以上に難しい課題だと感じました。

これからキリマンジャロを目指すサラリーマンへ

:4年前と比べて、費用は上がり、交渉も相変わらずタフですが、それでもAさんが山頂から見た景色はどうでしたか?

A:……最高でした。あの雲海と、朝日に照らされる氷河を見たら、会社のモヤモヤも疲れも、全部どうでもよくなりました。「世界を歩く。現役の、今この瞬間に。」という、ぽれとりさんのブログのコンセプト。あれ、本当ですね。定年後まで待っているのはもったいな過ぎる。

:そう言ってもらえると嬉しいです。最後に、2026年の最新版として、これから挑戦する人に一言アドバイスを。

A「情報は武器、でも最後はマインド」。ぽれとりさんのブログで徹底的にシミュレーションして、装備を整える。それが「自信」になります。でも、現地では必ずトラブルが起きます。飛行機が遅れる、スタッフが増える、ライトを忘れる(笑)。そんな時、「まぁ、いっか。ネタになるし」と思えるハクナマタタの精神が、登頂への一番の近道かもしれません。

:素晴らしいまとめありがとうございます。Aさんの実体験フィードバックを受けて、私のブログもさらにアップデートしていきます。今日はありがとうございました!