はじめに
登山用ヘルメットを探す中で一度は誰もが検討する「モンベル(mont-bell)」製品。実際に、5年間モンベルのアルパインヘルメットを愛用する中で感じたメリット・デメリットについてまとめてみました。
この記事を読んで分かること
- モンベルのヘルメットの特徴
- モンベルのヘルメットのメリット/デメリット
- アルパインヘルメットの使用感
- モンベルのヘルメットがオススメな人
モンベルのヘルメットの特徴
モンベルとは?
mont-bell(モンベル)とは、1975年創業の日本のアウトドア総合メーカーです。“Light & Fast” “Function is Beauty”をコンセプトに機能性の優れたアウトドア商品を、手に届く価格で提供しているブランドになります。
私が学生時代に所属していた登山系の部活で、春先、部員同士でモンベルにぞろぞろと向かい、ザック・シュラフ・レインウエア・ヘルメット・ヘッドライト・・を総額15万円ぐらい購入していたのは良い思い出です。
登山は何かとお金がかかるので、できるだけ安価に性能の良い登山装備を購入したい学生にとっては何よりの味方でした。(社会人の今でも足しげくモンベルに訪れています)
モンベルのヘルメットの特徴は?
モンベルのヘルメットの特徴は下記の3つです。
- 国際規格の安全基準に適合
- 他ブランドよりお手頃価格
- 日本人の頭部に合致するアジアンフィットデザイン
国際規格の安全基準に適合
ヨーロッパ規格 CE(EN 12492)という国際規格の安全基準に適合しています。モンベルは日本のブランドですが、国際的に認められている、技術的要件を満たしています。
他ブランドよりお手頃価格
登山用ヘルメットには、下記の2つの構造があります。
- インモールド構造:軽い、通気性〇➝高価
- ハードシェル構造:重厚感、通気性△➝安価
(左がインモールド構造、右がハードシェル構造)
それぞれの主要製品の平均価格と重さは、下記です。
- インモールド構造平均:207g、14,865円
- ハードシェル構造平均:323g、9,374円
一方でモンベル製品の場合は下記で、かなり予算を抑えて購入することができます。
- インモールド構造平均:225g、9,790円
- ハードシェル構造平均:305g、7,260円
アジアンフィットデザイン
欧米人と日本人の骨格は異なり、多くの海外登山メーカーは欧米人仕様ですが、モンベルはアジアンフィットデザインであるため、日本人の短頭系骨格にもよく合います。
ざっと調べた感じ、モンベルとグリベルのみが日本人の使用を前提にヘルメットを作っていました。(他ブランドのヘルメットを使う場合は、要試着です)
- モンベル:アジアンフィットデザイン
- グリベル:ジャパンフィット
モンベルのヘルメットのメリット・デメリット
2020年~2025年まで5年間モンベルのヘルメット(アルパインヘルメット)を使用してみて分かったメリット・デメリットについてです。
メリット
モンベルの登山用ヘルメットのメリットは下記です。
- 優れたコストパフォーマンス
- 後頭部ダイヤルアジャスターにより細かなフィット感
特に、後頭部のフィット感については優れていると感じました。ダイヤルアジャスター式でカチカチとダイヤルを回すだけで締め付けられるので、ヘルメットをかぶりながら、手袋をつけたまま調整できました。一度調整するとその後ずれることが無く、沢登りでの登攀中も安定したフィット感で気に入っていました。
また、5年間ハードに使用していましたが、細かな落石を防げたのはもちろんのこと、頭上不注意で岩肌に頭をぶつけた際もヘルメットのおかげで無傷でした。
デメリット
モンベルの登山用ヘルメットのデメリットは下記です。(あくまで個人的に使ってみた感想です。)
- 顎ひものフィット感がイマイチ
- ヘッドライトの装着が手間
- 他の登山者と被る
顎ひものアジャスタ―の滑らかさがイマイチで、頭に装着しながらピッタリの長さに調整しにくい点がイマイチでした。また、ストラップカバーについて、経年劣化で粘着力が落ちてきて、まとまりが悪くなりました。(沢登りメインで使っていたので、自分の使い方の問題かと)
次に、ヘッドライトの装着についてですが、ヘルメットをかぶった状態では装着しにくく、また、ヘッドランプクリップのクリップ力が少し心もとなく、枝に引っかかり落ちそうになったことも1度や2度ありました。
最後が、他の登山者と被ってしまうことです。モンベルは高いコストパフォーマンスに優れ、初心者がまず手を出しやすいヘルメットであるため、ほぼ他の登山者と被ります。良い意味でも悪い意味でもかぶっていてワクワク感はありませんでした。
モンベルのヘルメット製品は?
モンベルのヘルメットは、男女兼用で2製品です。
- アルパインヘルメット
- L.W.アルパインヘルメット
登山用ヘルメットの2つのタイプにそれぞれ対応しています。
- インモールド構造:軽い、通気性〇➝高価
- ハードシェル構造:重い、通気性△➝安価
アルパインヘルメットの方がお手頃価格で求めやすくなっています。
- インモールド構造:L.W.アルパインヘルメット
- ハードシェル構造:アルパインヘルメット
個人的には、縦走や沢登ならば「アルパインヘルメット」、クライミングなら「L.W.アルパインヘルメット」がオススメです。
アルパインヘルメット
縦走や沢登り初心者用の無難なヘルメットがモンベルのアルパインヘルメットです。
- 価格:7,260円
- 重量:305g
- アウターシェル:ABS樹脂
- インナーシェル:発泡ポリスチレン
- インナーパッド:ポリエステル
- カラー:ネイビー、オレンジ、ホワイト
- サイズ:フリーサイズ(頭周り:54~62cm)
L.W.アルパインヘルメット
縦走や沢登り初心者用の無難なヘルメットがモンベルのL.W.アルパインヘルメットです。
- 価格:9,790円
- 重量:225g
- アウターシェル:ポリカーボネート
- インナーシェル:発泡ポリスチレン
- インナーパッド:ポリエステル
- カラー:ダークグレー・オレンジ・ターコライズ・ホワイト
- サイズ:頭周り:S/M(52~57cm)、M/L(57~62cm)
アウターシェルにポリカーボネートという比較的軽量で衝撃に対して強い耐性を持つ素材を用いるため、重量が80g軽くなり、その分2,530円高くなっています。
モンベルのヘルメットがオススメな人
モンベルの登山用ヘルメットがオススメな人は下記です。
- 高いコスパを追求したい(学生向け)
- 日本人向けの製品が良い(幅広な頭蓋骨の人)
- モンベル製品が好き!
まとめ
この記事では、モンベルのヘルメットについて徹底解説しました。
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