この記事では、
キリマンジャロってどうやって登るの?
について、本当に細かく徹底解説します。
心配性な私が、キリマンジャロ登山に登る前に調べた細かな情報です。海外登山が初めてで右も左も分からなかった数か月前の私が知りたかった本質情報なはず、、!
ちなみに、↓このプラティパスめっちゃ良かったので共有です。
800mlの水を気軽にいつでも持ち運べるので、アフリカで重宝していました(笑)
もちろんキリマンジャロ登山中もバックに取りつけていたので、すぐに水分補給をすることができ、
高山病対策にもぴったりでした!
キリマンジャロってどこにあるの?
キリマンジャロは、アフリカ大陸東部のタンザニアにあり位置し、赤道から南へ500㎞ほどにそびえたっています。
最寄りの町は、モシとアルーシャでその中間地点にあるキリマンジャロ国際空港を利用して向かいます。どちらの町も空港から車で40分程度です。
画像はキリマンジャロ登山ツアー会社より引用
最高点は標高約5895mのウフルピークです。世界七大陸最高峰の1つに数えられ、山脈に属さない独立した山としては世界で最も高い山です。
キリマンジャロの登山費用は?
キリマンジャロ登山は個人手配で行くか、日本のツアー会社経由でいくかによって費用が30万円以上違ってきます。
個人で現地ツアーを手配:40万~50万円
日本の旅行会社経由で参加:70万~100万円
個人手配で行く場合の目安
2023年8月にキリマンジャロ登山に個人手配でかかった費用を説明します!
- 日本↔タンザニアのフライト $1400~2000
- 登山のツアー料金 $1300~2000
- 現地ガイドへのチップ $200
- ホテル関係(送迎・宿泊費)$60
- タンザニアの入国ビザ $50
- その他(飲食・お土産)$15
超ザックリ計算するとこんな感じですかね。
私は、現地ツアーを直接手配し、総額で46万7千円程度でした。円安の影響もありますが、キリマンジャロ登山が高額になる理由は、
- 成田↔タンザニアのフライトで$1400~2000
- ツアーガイド登山必須で$1300~2000
この2つの支出が大きいからです。
これからそれぞれの支出について詳しく解説します!(なお$1=150円で計算しています。)
支出No1|フライト費用
キリマンジャロ登山で最も費用がかかるのは、成田⇄キリマンジャロ国際空港の往復のフライトです。キリマンジャロ登山をするには、キリマンジャロ国際空港といういかにもな名前のタンザニアのローカル空港に降り立つ必要があります。
成田空港↔キリマンジャロ国際空港の直行便はないため、1、2回トランジットして向かいます。
私は、成田空港➝仁川(韓国)➝アディスアベバ(エチオピア)➝キリマンジャロ国際空港(タンザニア)と2回トランジットして向かいました。
8月20日の出発に対して、6月27日にフライトを予約したので、およそ2か月前に予約したことになります。スカイスキャナーで安いフライトを探すのがオススメです。
比較的安く予約する方法はこちら↓
支出No2|現地ツアー会社費用
次に費用がかかったのは、現地ツアーの費用です。キリマンジャロは国立公園内にあり、個人での入山が禁止され、かならずツアー会社に申し込む必要があります。
個人手配でキリマンジャロ登山をする場合は、現地ツアーを自分で探す必要がありますし、日本の旅行会社経由で参加する場合も旅行会社が代わりに現地ツアーに申し込んでします。
ツアー会社に申し込みガイド、ポーター、コックを手配してもらうことで、はじめてキリマンジャロ登山が可能になります。
入山料は?
キリマンジャロ登山の入山料は、有料です。
一人当たり、約8万5千円かかります。キリマンジャロ国立公園に対して支払いますが、ツアー会社経由での支払いとなります。
方法① 現地のツアー会社経由
- 総費用:40~50万程度
- 言語:(カタコトの)英語
- カスタマイズ性:高い
- 安心感:ツアー会社しだい
方法② 日本の旅行会社経由
- 総費用:70~100万程度
- 言語:日本語可能?
- カスタマイズ性:融通利きにくい
- 安心感:圧倒的に安心できる
私は安さ重視だったので、方法①の現地ツアー会社であるSummit 2 Sand Safarisに直接連絡をしました。なお、現地ツアー会社への具体的な連絡の仕方や価格交渉についてはこちらの記事で紹介しています。
支出No3|現地ガイドのチップ費用
そもそもチップって必須?
キリマンジャロ登山のチップは必須です。知人は、キリマンジャロ登山の最終日にチップ交渉をされ、「払わないと登らない」というような状況になったと聞きました。
現地ツアー会社に申し込むことは、現地ツアー会社のガイド・サブガイド・コック・ポーターを雇うことであり、彼らに対するチップが生じます。
このチップ代が意外と馬鹿になりません。考えてみればあたりまえですが、だいたい4,5人を雇い、4泊5日以上お世話になるわけで、チップもそれ相応になります。
チップ相場については、進め!中東探検隊さんの記事を参考にしました。
チップ相場(1日当たり)
ガイド: $20
サブガイド:$12~15
コック:$12~15
ポーター:$6~10
チップを支払う文化は日本にはないため、できれば価格交渉を避けたいですよね。
私も慣れない英語での会話で価格交渉をしてもめるのは嫌だったので、現地ツアーに申し込む時にチップ代込みで契約しました。
詳しくは、こちらで書いていますが、チップについて、言った言っていないが生じないようにきちんと明記してもらうと良いと思います。
支出No4|前後泊の宿泊・空港送迎費用
ホテルや空港送迎はあわせて1万円ぐらいに抑えられるといいとおもいます。
ホテル・空港送迎は現地ツアー会社経由で手配しました。詳しくは後述しますが、ホテル・空港送迎費用を込みで現地ツアー会社と価格交渉することが安く抑えるコツです。
現地ツアー会社からしても、現地ツアー費用に比べればホテル・空港送迎費は大した金額でないのでこみこみで考えてくれる場合が多そうです。
支出No5|タンザニアの入国ビザ費用
次はタンザニアの入国ビザ費用についてです。日本からタンザニアに行く場合、必ずビザの取得が必要となり、その費用が掛かります。ビザの入手方法は下記2つです。
- 空港でのアライバルビザ
- タンザニア入国管理局のE-Visa
どちらも$50の費用が掛かります。
E-Visa申請の方法については画像付きの解説はこちら↓
支出No6|その他費用
最後にその他の費用です。
タンザニアは物価が安いので、飲食でそんなに費用が掛からないのと、アフリカの街中をぶらぶらする気持ちの余裕がなかくホテル待機の時間が多かったので2千5百円程度で済みました。
キリマンジャロ登山に格安で行くには?
キリマンジャロ登山を格安で行くには、3つのコツがあります。
- 円安の時を避ける
- フライトはとにかく早くとる
- 現地ツアー会社と直接価格交渉
円安の時は避ける
まずは可能なら円安の時を避けるのが無難です。
2023年8月は、$1=146円で過去5年間の中でも円高でした。そのため、現地ツアーが$1455➝21万円、タンザニア入国ビザ$50➝7300円となり損しました。
とはいえ、タイミングの問題もあると思うので以下の2つを徹底することで安くいきましょう。
フライトは早く確保
次にフライトは早く確保しましょう。
キリマンジャロ登山で一番費用がかかるのが、成田⇄キリマンジャロ国際空港のフライトです。全体の費用の40%程度かかります。
私は出国2か月前に取りましたが、3か月前に取った方が安かったです。また、帰りの飛行機をギリギリまで取らなかったため割高料金となりました。
現地ツアー会社と直接交渉
最後に、一番大事なのは、日本の旅行会社経由ではなく現地ツアー会社を活用すること。そして、契約内容を込み込みにして交渉することです。
まずは、安さ重視の場合は、日本の旅行会社に仲介手数料を払わず、現地ツアー会社に直接連絡をしましょう。これだけで、30万円程度安くなります。(日本の旅行会社経由の方が安心・安全なのは間違いないので、そこはトレードオフで考えてください。)
次に、現地ツアー会社との契約内容を込み込みにすることが最大のポイントです。
契約時のツアー料金に①ガイドへのチップ、②空港の送迎、③ホテルの宿泊費、④装備レンタル費をすべて込み込みで価格交渉することです。その上で、契約内容を領収書として書面に書き起こしてもらうと言った・言わなかったの問題になりません。
現地のツアー会社は有り余るほどあり、観光客は取り合いなため簡単に込み込みにしてくれます。
私は、こんな感じで書き起こしてもらいました。
キリマンジャロ登山の難易度は?
キリマンジャロは、特別な技術がなくても挑戦することのできる山です。そのため、トレッキングの最高峰ともいわれています。
一方で、日本人の登頂率は50%となり、2人に1人は登頂を断念しています。
コースにもよりますが、キリマンジャロ登山は4泊以上かけて、少しずつ標高を上げていくため、最終日以外はそれほど難しくありません。
ただし、最終日に関しては、酸素が49%少ない状態で、4084フィートの上昇、6870フィート近くの下降、ほとんど3時間程度の仮眠しかとっていない状態で12時間~14時間歩くためタフな工程となっています。
キリマンジャロ登山が難しいか、簡単かは、結局のところ登った人に依存します。ここではどういう理由でキリマンジャロ登山が難しいと感じ、どんな対策ができるのかについてできるだけ客観的に解説できればと思っています!
キリマンジャロ登山の技術的な難易度
キリマンジャロ登山は、技術的には全く難しくありません。ピッケルやロープ、ハーネスを用いることもなく、歩いて標高を上げるというトレッキングの枠をでません。
ツアーガイド付きでの登山になるため、単独者や初心者でも挑戦することができます。実際に現地ホテルで出会った日本人の方は、初登山で挑戦すると言っていました。(登頂できたかは不明)
キリマンジャロ登山と高山病
キリマンジャロ登山の最大の敵は高山病です。キリマンジャロ登山に失敗する人の9割は高山病を悪化させて下山を余儀なくされるケースらしいです。
高山病にかかってしまうと、標高を下げる以外に有効な手立てがないため、いかに高山病にならないかがキリマンジャロ登山成功のために必要な観点です。
高山病対策_事前準備
私が事前に行った高山病対策は、この二つです。
- 低酸素トレーニング
- 高山病処方薬の入手
まずは、富士山よりも高い山に登ったことがなかったので、好日山荘の低酸素トレーニングを活用しました。標高4000m程度を体験することができ、さらに高所登山に詳しいスタッフからキリマンジャロ登山成功のコツを聞くことができます。
私の場合は、「とにかく循環を意識!人前でトイレができるのが何よりも大切」とのアドバイスを胸に、登山中はこまめな水分補給、排泄を意識していました。
次に、高山病処方薬(ダイアモックス)の入手です。高山病は軽度であれば、処方薬により症状を軽減できるとのことだったので日本で入手しました。
高山病対策_現地で
なお、現地ではこのような対策が有効だと思います。
- 高山病対策①|ひたすらゆっくり歩く
- 高山病対策②|循環を意識し水を飲む
- 高山病対策③|呼吸は深く行う
- 高山病対策④|ダイアモックスを飲む
とくに、ひたすらゆっくり歩くことが大切です。ガイドからもスワヒリ語で「ゆっくりゆっくり」を意味する「ポレポレ」を頻繁に言われました。
ゆっくり歩くことで、エネルギーを節約し、消耗することなく環境に順応できます。
キリマンジャロ登山はレースではなく、ゆっくり歩いていても登頂できる計画になっているのでとにかくゆっくり歩きましょう。
キリマンジャロ登山と健康状況
これは当たり前かもしれませんが、体調を万全にすることもキリマンジャロ登山成功のためには大切です。
特に山頂アタックの日は、3時間程度の仮眠をした後に12時間以上の長丁場になるため、基礎的な身体能力は高めていくのが良いでしょう。
日頃まったく運動習慣がない人は、キリマンジャロ登山に挑戦する1か月ぐらい前からジョギングをするのをオススメします。
また、睡眠をたっぷりとることも肝心です。キリマンジャロは登山コースにより、テントなのか、山小屋なのかが異なります。
もしも、テントで寝るのに慣れていないのならば、山小屋で眠ることができる「マラングルート」を選択するのが無難です。
キリマンジャロ登山と気温・天気
キリマンジャロ登山の難易度を語るうえで、気温・天気の観点も大事です。
まずは天気ですが後述しますが、キリマンジャロには雨期と乾季があり、乾季での登山をオススメします。
次に気温ですが、キリマンジャロはとても寒いです。赤道が近いアフリカの国とは思えないくらい寒くなります。
最終日は、寒くて眠れなくなるほどでした。フリースやダウンを着こみ、靴下を2,3重にしてようやく眠れる感じです。
寒さが原因で、睡眠不足になり、体調不良から高山病になることもあるので、寒さ対策は万全にしていきましょう。
キリマンジャロ登山とメンタルヘルス
キリマンジャロ登山成功のためには、ポジティブな気持ちを保つのも大事です。
トレイルでの長い日数や、慣れないアフリカでの生活、経験したことのない標高の高さ、夜は寒くて眠れない睡眠環境など不安になることもあると思います。
私の場合、登頂前夜には、体調が急に悪化し、これまでかけてきた労力を思い出してとても不安な気持ちになりましたが、ガイドから「today is today!」と励ましの言葉をもらいメンタルを立て直すことができました。
最もオススメな登山ルートは?
キリマンジャロ登山には、7つのルートがあります。
- マラングルート
- マチャメルート
- ロンガイルート
- レモショルート
- ウンブウェルート
- ノーザンサーキットルート
- シラルート
それぞれのルートで、山で過ごす日数や使うキャンプ場などが異なり、メリットデメリットがあります。
この7つのルートを比較する観点として、
- 高地順応
- 登山期間
- 登山料金
- その他特徴
の4つが挙げられます。
特に、高地順応の観点は、キリマンジャロ登山成功のために欠かせない観点であるため最重視すべきかもしれません。
海外のキリマンジャロ登山ツアー会社「ultimate kilimanjaro」によると、キリマンジャロ登山者の8割がマラングルートorマチャメルートを選択しているみたいです!
こちらの記事でそれぞれ詳しく解説しますが、結論として私が一番オススメなのはマラングルートです。理由としては、マラングルートのみが4泊5日での登頂可能で最も費用を抑えられる点、小屋で眠ることができる唯一のルートである点が挙げられます。
※マラングルートは短い行程で参加できるため、高山病になりやすく、高地順応日を設けて5泊6日で挑戦するのが無難です。高地順応日を設けられない場合はダイアモックス等予防薬を入手してから望むと良いでしょう。
なお、英語での解説ですが、こちらの動画が7つのルートを比較する上で分かりやすかったのでオススメです。
キリマンジャロ登山のベストシーズン
キリマンジャロ登山は通年登山可能ですが、乾季がオススメです。
- 1月 乾季|ベストシーズン
- 2月 乾季|ベストシーズン
- 3月 大雨季|避けるべし(中旬から)
- 4月 大雨季|避けるべし
- 5月 大雨季|避けるべし
- 6月 大雨季|避けるべし(中旬まで)
- 7月 乾季|寒いが可能。防寒対策必須。
- 8月 乾季|ベストシーズン
- 9月 乾季|ベストシーズン
- 10月 小雨季|避けるのが無難
- 11月 小雨季|避けるのが無難
- 12月 小雨季|避けるのが無難
記録を遡っていると、1月~2月や8月~9月に登る人が多いイメージです。
私は、8月中旬から登りました。
キリマンジャロ登山の装備|靴やシュラフは?
キリマンジャロ登山の装備で一番大切なのは防寒対策です。
また、契約時にレンタル込みで現地ツアーに申し込めば、装備をすべて借りることもできます。実際に、現地で出会ったバックパッカーはすべて装備レンタルしていました。
※レンタルした装備のサイズがピッタリでなかったり、防寒具が十分でない場合もあるので自分で準備した方がベターではあります。
私は、シュラフとポールのみレンタルし、他は日本から持って行きました。なお、登山靴は軽登山靴で十分でした。
キリマンジャロ登山に必要な装備についてはこちらの記事で詳しく書いています↓
キリマンジャロ登山(マラングルート)の日程
8月23日~2人で、4泊5日のマラングルートにて挑戦しました。
0日目:モシへ
成田を出発し、21時間かけてキリマンジャロ国際空港へ。
入国審査を突破し、現地ガイドと合流しホテルへ向かう
【2023年8月】キリマンジャロ登山day0(日本~キリマンジャロ登山口まで)
1日目:マンダラハット(2700m)へ
9時集合、ガイド、ポーター、コックとともにマラングゲートへ。
11時半から登り始め樹林帯を進み、15時ごろにマンダラハットへ。
【2023年8月】キリマンジャロ登山DAY1(ホテル~マラングゲート~マンダラハット)
2日目:ホロンボハット(3700m)へ
6時起床。7時発。
やがて樹林帯が草原帯に変わり、13時過ぎにホロンボハットへ。
【2023年8月】キリマンジャロ登山DAY2(マンダラハット~ホロンボハット)
3日目:キボハット(4700m)へ
6時起床。7時発。
ラストウォーターを迎え、荒涼とした大地を突き進む。13時過ぎにキボハットにつく。
【2023年8月】キリマンジャロ登山DAY3(ホロンボハット~キボハット)
4日目:ウフルピーク(5869m)へ
23時起床。24時出発。
とにかく着込み、真っ暗闇の中ざれた坂道をひたすら登っていく。
アフリカの日の出は真紅だった。氷河もまだ残っていた。ウフルピークに達した時は、思わず涙した。
その後、ホロンボハットへ下山
【2023年8月】キリマンジャロ登山DAY4(キボハット~ギルマンズポイント~ステラポイント~ウフルピーク~キボハット~ホロンボハット)
5日目:マラングゲート(1800m)へ
下りは爆速での下山だった。
12時前にはマラングゲートに到着した。
【2023年8月】キリマンジャロ登山DAY5(ホロンボハット~マラングゲート)
まとめ
キリマンジャロ登山は、間違いなくこれまでの人生で一番楽しかった。
標高5865mと高く、40万円近くかかり、1週間程度必要でいて、登頂確立は50%。
誰しもが挑戦できる山だけど、誰もが登頂できるわけではない。
自分自身、調査・準備に膨大な時間を費やし、少しでも登頂確立を上げようと努力した。
誰かのキリマンジャロ登山の登頂確立を1%でも上げられればと思いブログを始めたので、ぜひ参考にしてみて欲しいです!