はじめに
大学4年の夏に、海外旅行3回目でアフリカにきて、初の海外登山でキリマンジャロに登頂しました!
今回は、私がやった準備内容について事細かに解説します!
キリマンジャロ登山準備の全体像
キリマンジャロ登山の準備の全体像について解説します。なお、ここでは準備に3か月を設ける想定で書いていますが、きゅっと準備をすれば2週間程度での準備も可能だと思います。
また、こちらで解説している通り、キリマンジャロ登山には
- 日本のツアー会社経由で参加
- 現地のツアー会社に直接連絡
の2つのやり方がありますが、ここでは現地のツアー会社に直接連絡する方法について解説・紹介できればなと思います!(日本のツアー会社を利用する方が安心できますが、30万円程度変わってきます)
キリマンジャロ登山準備のスケジュール感について
推奨スケジュールを時系列でまとめるとこんな感じですかね!
- コース・日程の確保:3か月前推奨
- フライトの予約:3か月前推奨
- 基礎知識インプット:3か月前から推奨
- 基礎体力強化:3か月前から推奨
- 登山装備確保:2か月前推奨
- 現地のツアー会社確保:2か月前推奨
- ダイアモックス入手:1か月半前推奨
- 高地順応トレーニング:1か月半前推奨
- 黄熱病ワクチン:1か月半前前推奨
- 入国ビザ:2週間前まで
- パッキング:前日までに
- 海外保険加入:直前でも可
- US$入手:直前でも可
この中で特に注意が必要なものについて、いくつか紹介します。
まずはフライトの予約です。
成田⇄キリマンジャロ国際空港のフライトはキリマンジャロ登山の中で一番お金がかかる部分です。早ければ早いほど安くなるので、キリマンジャロ登山の日程とコースを決めてしまったら、まずフライトの予約をすることが、最安でキリマンジャロ登山をするコツです。
次に、黄熱病ワクチンです。
タンザニアは、黄熱病感染危険国ではないため(2024年1月時点)、黄熱病ワクチンは必須ではありません。ただし、黄熱病に感染するリスクのある国(ケニアなど)経由でトランジットでタンザニアに向かう場合は注意が必要です。12時間未満の滞在ならば黄熱病ワクチンを接種していなくても問題ありませんが、フライトの遅延・キャンセルなどにより12時間以上滞在する場合、黄熱病ワクチンを接種していないとタンザニアに入国できなくなります。(実際は、黄熱病ワクチンの確認も空港職員の匙加減なので、チェックされたり、されなかったりするみたいです。)また、黄熱病ワクチンを接種しようとなった場合、接種してから10日後から有効である点と、摂取できる施設が非常に限られかなり混雑するため1か月半前に動き出すことがオススメです。(例えば、東京周辺だと日本赤十字社
・東京検疫所・横浜検疫所・東京医科大学病院の4か所のみで、電話予約をした際に1か月先まで埋まっていると言われました)
最後は、入国ビザについてです。
日本からタンザニアに入国する際には、入国ビザが必要となります。詳しくは、アライバルビザもあるので万が一事前申請を忘れてしまっても大丈夫ですが、できる限り事前にE-VISAを申請するのが安心です。このE-VISAですが、2週間前までに申請する必要があり、要注意です。個人ブログの中には直前で申請して、間に合わず、結局現地でアライバルビザを取得する必要ががあり2倍コストがかかったとの記録もありました。
キリマンジャロ登山準備の予算感について
キリマンジャロ登山(現地ツアーの個人手配)でかかる費用をリスト化するとこんな感じです!
()内は必須ではないものを書きました
- 日本↔タンザニアのフライト 21万円
- 登山のツアー料金 19万5千円
- 現地ガイドへのチップ 3万円
- ホテル関係(送迎・宿泊費)9千円
- タンザニアの入国ビザ 7千5百円
- (黄熱病ワクチン:2万円)
- (ダイアモックス 2万円)
- (登山装備 ~3万円)
- (高地順応トレーニング 1回3千5百円)
- その他(飲食・お土産)2千円
この中で注意が必要なものをいくつか
登山装備に関しては、今現在何を持っていて、どのくらいしっかり準備したいのかに寄ります。ただ、キリマンジャロ登山は特別な登山装備が無くても挑戦できる山であり、現地でお会いした日本人バックパッカーの方は、登山装備をすべて現地ツアー会社から連絡していたためまったく登山装備がなくてもなんとかなります。
ダイアモックスに関しては、2万円と高額です。ただの薬で2万円?と思われるかもしれませんが、保険適用外なのでしかたありません。
Step1 忘れると致命的なもの
このパートでは、キリマンジャロ登山の3か月前~1か月半前にするべき∧必ずするべき内容について解説します。
キリマンジャロ登山で忘れると致命的なものは、3つあります。
- コース・日程の確保
- フライトの確保
- 現地ツアー会社の確保
TODO① コース・日程の確保
まずは、キリマンジャロ登山を「どのコースでどの日程で行くのか」これが決まらないことには何も話が進みません。フライトの予約もできなければ、現地ツアー会社に連絡する際もこちらの要望を伝えることができません。
「どのコースで行くのか」についてですが、キリマンジャロ登山には7つのコースがあります。最安最短で行くならマラングルート、無難に行くならマチャメルート、ゆっくりと景色を楽しみたいのならノーザンサーキットルートという具合で「自分がどんなキリマンジャロ登山をしたいのか明確にしましょう」
7つの登山ルートについては、こちらの記事で4つの観点でまとめています。
次に日程の確保ですが、
- どの時期に行くのかという観点
- 何日で行くのかという観点
の2つが大切です。
時期についてですが、タンザニアには雨期・乾季があります。乾季である「1月~2月or8月~9月」がオススメです。
1月 乾季|ベストシーズン
2月 乾季|ベストシーズン
3月 大雨季|避けるべし(中旬から)
4月 大雨季|避けるべし
5月 大雨季|避けるべし
6月 大雨季|避けるべし(中旬まで)
7月 乾季|寒いが可能。防寒対策必須。
8月 乾季|ベストシーズン
9月 乾季|ベストシーズン
10月 小雨季|避けるのが無難
11月 小雨季|避けるのが無難
12月 小雨季|避けるのが無難
何日で行くのかについてですが、どのルートを選ぶのか、高地順応期間をどのくらい設けるのかによって決まります。例えば、最短のマラングルートでは4泊5日の登山が可能ですが、最長のノーザンサーキットルートでは8泊9日の日程確保が必要です。また、マラングルートにおいても、高地順応日を1日もうけて5泊6日で登山をする方も多いように、高地順応期間をどのくらい設けるかも考えましょう。
TODO② フライトの予約
例えば、「マラングルートの4泊5日で8月に登山をしたい」と決めた時、次に決めるべきは8月の一に登山をするかということです。仕事やプライベートの都合で、特定の日程でしか登山が可能でないならば、そこでフライトを予約しましょう。ただ、8月ならどこでもOKというならば、最安のフライトを確保するのがオススメです。
感覚的には、3か月前に取るのが安く済ませられてオススメです。
こちらの記事で安くフライトをとる方法について解説しています。
TODO③ 現地ツアー会社の確保
例えば、「マラングルートの4泊5日で8月20日にキリマンジャロ国際空港につく」という解像度になった時、次にするべきは現地ツアー会社の確保です。現地ツアー会社については、タンザニアに入国してから現地で確保するというやり方もありますが、英語でのコミュニケーションが不慣れな場合、事前に日程を確保したい場合は、前もって現地ツアー会社を確保するのがオススメです。
こちらの記事では、現地ツアー会社を7社比較した結果や、TOEIC500点でもワッツアップを活用して現地ツアー会社と連絡を取る方法について詳しく解説しています!
空港送迎やホテルについても併せて現地ツアー会社と話を進めましょう!
ここまでできれば、例えば、「マラングルートで4泊5日で8月20日にキリマンジャロ国際空港につき、8月21日から8月25日までキリマンジャロ登山をSummit 2 Sand Safaris経由でやる!」というように、キリマンジャロ登山の大枠が決まります。
Step2 高山病対策
このパートでは、キリマンジャロ登山の3か月前~1か月半前にするべきことで、特にキリマンジャロ登山の成功確率を上げたい方に向けて書いています。
キリマンジャロ登山の登頂率は65%といわれ、失敗理由の90%が高山病によるものです。この「高山病」対策をしっかり時間かけてすることで登頂確率をグッとあげましょう。
具体的には、
- 高山病に関する基礎知識インプット
- 基礎体力強化
- 登山装備準備
- ダイアモックス入手
- 高地順応トレーニング
の5つです。
TODO④ 基礎知識インプット
まずは、高山病とは何で、どういう理由から生じるのかという基礎知識をインプットするのが大切です。ここについては、素人である私のブログよりも、病院や登山ショップ、ツアー会社の方が解説している記事を参考にするべきでしょう。
TODO⑤ 基礎体力強化
日頃まったく運動習慣のない方は、3か月ぐらい前からランニングをしたり、日本の低山に登るなどの基礎体力強化をすることをオススメします。
TODO⑥ 登山装備準備
登山装備について、現地ツアー会社からレンタルをすることもできますが、自己手配したいものもいくつかあります。例えば、行動用水を入れるプラティパスや、自分の体に合った防寒具(現地ツアー会社からレンタルするとサイズ感が大きいとの声アリ)などです。
登山装備については、こちらで詳しく解説しています!
TODO⑦ ダイアモックス入手
ダイアモックスという高山病に聞く治療薬も入手をオススメします。使い方や効用に関しては、お医者さんの意見を参考にしてください。
ちなみに私は、千駄ヶ谷インターナショナルクリニックで処方していただきましたが、こちらで詳しく解説しています!
TODO⑧ 高地順応トレーニング
高所登山が初めての方や、過去に富士山や北アルプスで高山病になった方は高地順応トレーニングをオススメします。4000mを超えた環境でどんな息苦しさを感じるのかといった肌感覚や、経験豊富な専門スタッフの方からキリマンジャロ登山のアドバイスをいただくことができ、とても有意義なトレーニングだと思います。
私は、好日山荘瑞穂店にお世話になりました。
Step3 アフリカ特有の対策
ここから先は、1か月半前~直前にするべきことを解説します。
具体的には、
- 黄熱病ワクチン
- タンザニア入国ビザの申請
- パッキング
- 海外保険加入
- US$の入手
の4つです。
TODO⑨ 黄熱病ワクチン
キリマンジャロ登山において黄熱病ワクチンは必須ではありません。ただし、不安な方はしておくのをオススメします。具体的には、「黄熱病感染危険国(ケニアなど)経由でトランジットして、タンザニアに向かうけど、現地で英語で説明することに自信がない」方はとってもいいかもしれません。
個人的には、「黄熱病ワクチンを打つべきか、打たないべきか」についての意思決定がキリマンジャロ登山の事前準備で、一番不安だった部分でした。
こちらで詳しく解説しています!
TODO⑩ タンザニア入国ビザの申請
タンザニアに入国する際には、ビザが必要です。アライバルビザとE-VISAの2つがありますが、個人的には、E-VISAの取得をオススメしています。
こちらの記事で詳しく解説しています!
TODO⑪ パッキング
パッキングは前日までにやると安心できます。
最低限の持ち物は、
- 貴重品&パスポート
- 自分で持って行きたい登山装備
ぐらいでそれほど大げさなパッキングにはならないと思います。こちらで解説しています!
TODO⑫ 海外保険加入
海外保険については、個人のリスク許容度によりますが、入っておくのがオススメです。私は、エポスカードについている海外保険制度を頼りにしていました。
もし、アフリカで何かあったら不安・・という方は補償内容て厚めな保険に加入するべきでしょう。
TODO⑬ US$の入手
タンザニアではUS$を使うことができるため、日本にいるうちに入手しましょう。タンザニアではクレジットカード決済ができない店も多く(屋台みたいなところは現金のみ)、また、クレジットカード紛失時に備えて、US$は必ず持って行きましょう。
現地ツアー会社との契約内容次第では、チップ込みにできない場合もあるかもしれません。チップ代は3万円程度するため、US$の持ち合わせがないとなかなか困ったことになります。
また、現地ツアー会社にツアー料金の支払いは「カードor現金」は必ず聞くようにしましょう。
STEP4 どちらでも
最後は直前でも準備可能だし、やってもやらなくてもOKな内容です。
TODO⑭ 行動食の入手
キリマンジャロ登山は、現地ツアー会社が至れり尽くせりですべてやってくれますし、食事も普通においしく腹12分目ぐらいまで食べることができます。
一方で、モチベーションを上げたいときには日本のお菓子を食べたくなるものです。私は、同じ小屋だった台湾人が日本のお菓子を持っていてめっちゃ羨ましく思いました。
もしパッキングに余裕があれば、コンビニでささっとねり梅でも買いましょう
TODO⑮ SIMカードの入手
キリマンジャロ登山はWi-Fiが使えなくても何とかなりますが、スマホをたくさん使いたいという場合はSIMカードを入手しましょう。あるいは、重りと費用を気にしないのであれば、モバイルWi-Fiでもいいかもしれません。
キリマンジャロ登山でスマホが使えなくてもOKな理由についてはこちらで解説しています!
まとめ
いかがでしたか?
この記事では、キリマンジャロ登山の準備に必要なすべてのことについて
- 忘れると致命的系
- 高山病対策系
- アフリカ旅行対策系
- どちらでも系
の4つに分けて、15個のTODOについて解説しました!