はじめに
「富士山に登るのに、結局いくらかかるんでしょうか?」
2026年の富士山登山は、過去より明らかに費用が上がりました。入山料は全ルート4,000円、装備チェック必須化で安いカッパでは登れない、山小屋は1泊1万円台後半が普通。「思っていたより高い」と感じる人が多いはずです。
この記事では、2026年の富士登山にかかる総費用を、いくつかのパターンに分けて試算します。装備をすべて自前で揃える場合、レンタル活用、ツアー利用。それぞれの実際の数字を出して、自分の状況に合った選び方ができるように整理しました。
費用の内訳(全ルート共通)
富士登山の費用は、大きく分けて5つの項目で構成されます。
①入山料・通行料。
2026年は全4ルート一律で1人1回4,000円です。山梨県側(吉田ルート)も静岡県側3ルート(富士宮・須走・御殿場)も同額になりました。
②交通費。
東京発の場合、新宿〜富士スバルライン五合目の高速バスが往復7,000〜10,000円程度。富士宮ルートの場合は新富士駅・三島駅からのバスを利用します。
④山小屋宿泊費。
1泊2食付きで12,000〜17,000円が相場。平日は安く、お盆や週末は割増になります。
⑤装備代。
すべて新品購入なら8〜10万円。レンタルなら1泊2日で12,000〜20,000円。一部所持・一部レンタルなら5,000〜10,000円。
⑥現地雑費。
トイレチップ、水、行動食、焼印、お土産などで4,000〜6,000円。
これらを全部足したのが「富士登山の総費用」です。
次章から、具体的なパターン別に試算します。
個人手配・装備フルレンタル
初めての富士登山で、装備をほぼ持っていない人のケースです。
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 入山料 | 4,000円 |
| 交通費(新宿〜五合目バス往復) | 7,000〜10,000円 |
| 山小屋宿泊(1泊2食付) | 12,000〜17,000円 |
| 装備フルレンタル | 15,000〜20,000円 |
| 現地雑費 | 4,000〜6,000円 |
| 合計 | 約42,000〜57,000円 |
装備レンタルは、やまどうぐレンタル屋などで「富士登山6点セット」「7点セット」などのパッケージがあります。レインウェア・登山靴・ザック・ヘッドライト・防寒着などをまとめて借りられて、宅配で自宅まで届くサービスです。
レンタル品の特徴は、ゴアテックス雨具・登山靴・ザックなど中位グレードの装備が揃うこと。新品を全部買うと8〜10万円する装備が、1泊2日で15,000〜20,000円で揃います。
個人手配・装備一部所持
レインウェアや登山靴を既に持っている人、または購入を検討している人のケースです。
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 入山料 | 4,000円 |
| 交通費 | 7,000〜10,000円 |
| 山小屋宿泊 | 12,000〜17,000円 |
| 装備の不足分のみレンタルor購入 | 5,000〜15,000円 |
| 現地雑費 | 4,000〜6,000円 |
| 合計 | 約32,000〜52,000円 |
このパターンが最もコスパが良いですが、装備の選び方を自分で判断する必要があります。
特に必須3点(防寒具・上下セパレート雨具・登山靴)は装備チェックで確認されるので、性能が不十分なものでは入山できません。手持ちの装備が登山用かどうか、不安なら事前に登山用品店で確認することをおすすめします。
装備すべて新品購入(長期投資)
富士登山をきっかけに、今後も登山を続けたい人のケースです。
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 入山料 | 4,000円 |
| 交通費 | 7,000〜10,000円 |
| 山小屋宿泊 | 12,000〜17,000円 |
| 装備フル新品購入 | 80,000〜120,000円 |
| 現地雑費 | 4,000〜6,000円 |
| 合計 | 約107,000〜157,000円 |
装備の内訳目安は、登山靴25,000〜40,000円、レインウェア上下20,000〜40,000円、ザック15,000〜25,000円、ヘッドライト4,000〜8,000円、防寒着10,000〜20,000円、トレッキングポール5,000〜15,000円、その他小物5,000〜10,000円。
初期投資は大きいですが、これらの装備は5年以上使えるので、毎年登るなら1回あたりのコストは大きく下がります。富士山以外の山にも使えるので、登山を趣味にする人にとっては良い投資です。
ツアー利用(出遅れ組の現実解)
山小屋予約が取れない、自分で全部手配するのが面倒、という人のケースです。
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| ツアー代金(バス・山小屋・ガイド込) | 25,000〜35,000円 |
| 入山料(別途) | 4,000円 |
| 装備レンタル(オプション) | 5,000〜15,000円 |
| 現地雑費 | 4,000〜6,000円 |
| 合計 | 約38,000〜60,000円 |
ツアーは多くの旅行会社で17,800円〜の安いフリープランから、4万円以上の少人数制ガイド付きプランまで幅広く設定されています。
ツアーが得な点として、第一に山小屋確保が確実なこと(個人で取れない日程でも入れる場合がある)、第二に交通手配が一括で済むこと、第三に装備レンタル付きパッケージが割安なこと、第四に入山料の通行予約手続きが不要なこと(団体扱い)。
富士山登山の4パターンの費用比較表
ここまでの4パターンを並べると、こうなります。
| パターン | 総費用 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 個人手配+フルレンタル | 42,000〜57,000円 | 初めての富士登山、装備未所持 |
| 個人手配+一部所持 | 32,000〜52,000円 | コスパ重視、装備の選び方がわかる |
| 個人手配+装備新品購入 | 107,000〜157,000円 | 今後も登山を続けたい |
| ツアー利用 | 38,000〜60,000円 | 山小屋予約取れない、楽したい |
この表から見える結論はこちらです。
①初めての富士登山では4〜6万円が現実的な総額のレンジ。
②装備をすでに持っている人は3万円台に抑えられるが、それでも交通費・入山料・山小屋で2万円超は必須。
節約のポイント
ここからは、富士登山の費用を抑える現実的な方法を紹介します。
平日に登る
山小屋の宿泊費は、平日と週末・お盆で2,000〜3,000円程度の差があります。1泊で2,000円の差は、装備レンタル1点分に相当します。
交通費も、平日のバスは予約しやすく割安なケースがあります。
必須3点だけレンタル、その他は持参・購入
装備チェックで確認される防寒具・雨具・登山靴の3点は、性能不十分だと入山できないのでレンタルが安全。一方、ザック・ヘッドライト・トレッキングポールなどは、登山以外でも使い道があるので購入したほうが長期的にお得です。
折衷案として、必須3点だけレンタル(合計8,000〜12,000円程度)、その他は手持ちまたは購入、というパターンが現実的です。
山小屋の素泊まり選択
1泊2食付の山小屋宿泊は12,000〜17,000円ですが、素泊まりプランがあれば10,000円前後まで下がります。
ただし、富士山の山小屋では火気使用が制限されているので、自炊はできません。山小屋の売店で食事を購入することになり、食事代がかさむと節約効果は限定的です。
交通費の節約
東京発の場合、新宿発の高速バスが最も安く、往復7,000〜10,000円。マイカーの場合は富士山パーキング(山梨県立富士北麓駐車場)に駐車し、シャトルバスで五合目に向かいます。駐車料金1,000円+シャトルバス往復2,000円程度。
複数人で行くなら、レンタカーで割り勘するのも選択肢です。
クレジットカードの活用
入山料4,000円や山小屋の事前決済はクレジットカードが使えます。高還元率のクレカや、年会費無料で海外旅行保険が付いているカードを使うと、間接的な節約になります。
特に、富士登山中の怪我や高山病に備える観点からも、海外旅行保険付きのクレカは検討する価値があります。
ふるさと納税の活用
山梨県・静岡県のふるさと納税で、富士山関連の返礼品や宿泊券を受け取る選択肢もあります。富士山保全に貢献しつつ、税控除も受けられる方法です。
見落としやすい追加費用
予算を立てるときに見落としがちな費用を整理します。
トイレチップは1回200〜300円。富士山のトイレはすべて有料で、1泊2日の登山で5〜10回利用するので、合計1,500〜3,000円になります。
水・飲料は山小屋で500mLが500〜600円。1泊2日で2〜3本買うと、1,500〜2,000円。
行動食は事前に準備するなら2,000円程度。山小屋の売店で買うと割高です。
焼印・お土産。金剛杖の焼印は1個300〜500円で、山小屋ごとに違う焼印を集める楽しみがあります。1〜2万円使う人もいます。
下山後の温泉。多くのツアーには下山後の温泉入浴が含まれていますが、個人手配の場合は別途1,000〜1,500円。富嶽温泉「花の湯」など、五合目近隣に立ち寄り湯があります。
これらを全部含めると、現地雑費は5,000〜8,000円程度になることが多いです。
まとめ
2026年の富士登山は、装備チェック必須化と入山料アップで、過去より確実に費用が上がりました。ただし、レンタル活用や平日選択など、節約の余地は十分あります。
総費用の目安として、装備未所持なら4〜6万円、装備所持なら3〜5万円、長期投資なら10万円超、と覚えておけば計画を立てやすいと思います。
費用を抑えるよりも、安全な登山が最優先です。装備チェックで弾かれない、高山病で引き返さない、無事に登頂して帰ってくる。そのために必要な投資は惜しまないことをおすすめします。
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